守られた時に示せなかった、打ち負かす力。
今季のFC東京はフィッカデンティ監督のもと、カテナチオと評される堅守を武器に勝点を稼いできた。相手の攻撃を受け流しつつ、隙が出たところを突く――。完勝した第2ステージ・10節の神戸戦のようにその洗練された姿は美しくさえ感じられた。
ただ、鳥栖戦で顕著になったのは、勝たなくてはいけない状況で守りを固められた時、相手を打ち負かす手立てがなかった点だ。「真ん中が固い相手に対し、効果的な攻撃ができなかった」と太田は唇を噛む。
これまで何度も猛威を振るった鋭いカウンターは守備を固める鳥栖の前では、効果がなく、「サイド攻撃はうちの武器」(森重)と、太田、徳永の両SBのオーバーラップを促したアタックも、鳥栖の最終ラインに何度も撥ね返された。
リーグ戦の途中では、引き分けでもOKと割り切ることができるが、この日はG大阪が勝利をした場合、順位で抜かれてしまう、ある意味“追い込まれた状況”で、真価を発揮したかったが「これが今の自分たちの力だということ」(森重)と、最後まで殻を破ることはできなかった。
それでも選手たちは前を向く。
「まだまだ成長しないといけないと突きつけられた。この経験をできたことを幸せに思えるようにしたい」(森重)
「FC東京は年間を通じて上位と争っていくクラブを目指している。この反省を活かしたい」(高橋)
「天皇杯に向けて上手く切り替えていきたい」(太田)
“マッシモ・東京コール”が試合後に起こるなど、サポーターたちも選手たちの健闘を称えていた。
大きな目標を達成することはできなかったが、クラブの今後につながる結果になったとも言えそうだ。
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
ただ、鳥栖戦で顕著になったのは、勝たなくてはいけない状況で守りを固められた時、相手を打ち負かす手立てがなかった点だ。「真ん中が固い相手に対し、効果的な攻撃ができなかった」と太田は唇を噛む。
これまで何度も猛威を振るった鋭いカウンターは守備を固める鳥栖の前では、効果がなく、「サイド攻撃はうちの武器」(森重)と、太田、徳永の両SBのオーバーラップを促したアタックも、鳥栖の最終ラインに何度も撥ね返された。
リーグ戦の途中では、引き分けでもOKと割り切ることができるが、この日はG大阪が勝利をした場合、順位で抜かれてしまう、ある意味“追い込まれた状況”で、真価を発揮したかったが「これが今の自分たちの力だということ」(森重)と、最後まで殻を破ることはできなかった。
それでも選手たちは前を向く。
「まだまだ成長しないといけないと突きつけられた。この経験をできたことを幸せに思えるようにしたい」(森重)
「FC東京は年間を通じて上位と争っていくクラブを目指している。この反省を活かしたい」(高橋)
「天皇杯に向けて上手く切り替えていきたい」(太田)
“マッシモ・東京コール”が試合後に起こるなど、サポーターたちも選手たちの健闘を称えていた。
大きな目標を達成することはできなかったが、クラブの今後につながる結果になったとも言えそうだ。
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)