なにより気になったのは、怠慢に映った吉田の守備。
アジア2次予選でやきもきさせる試合が多い理由は、もしかしたらアジアで勝ち慣れてしまったところにあるのかもしれない。少なくとも、ワールドカップの本大会初出場を目指し、一つひとつの試合をそれこそ必死になって戦っていた93年当時の日本代表のような熱い魂が、現代表には感じられない。
20年以上前の代表チームを持ち出されてもと、そんな意見もあるだろう。確かに当時の選手たちと比べるのはナンセンスかもしれないが、最近の代表戦を観て素直に面白いと思う方は果たしてどれだけいるのか。戦ううえでの根本的なファクター──闘志、ガムシャラさといったものが、現代表には抜け落ちているように見える。
今回のカンボジア戦でなにより気になったのは、防げるはずなのに、なぜかいとも簡単に決定機を許した吉田の怠慢な守備だ。
普段は世界最高峰のイングランド・プレミアリーグで戦っている実力派のCBが、いわば無名のアタッカーにぶっちぎられ、シュートまで持ち込まれたのである。相手のシュートミスに助けられて大惨事には至らなかったとはいえ、最後の中途半端な寄せはいただけなかった。
エリア内だったから、あそこで激しくチャージすればPKを取られるリスクはあったが、それでもあのディフェンスは杜撰に映った。闘志という部分でも、日本に一泡吹かせてやろうとガムシャラにボールを運んでGKの西川をもヒヤリとさせたカンボジアの9番・ラボラビーに、吉田は劣っていた。
あのような守備が今後も見られるようなら、日本はいずれ痛い目に遭うだろう。もちろん、現在進行しているアジア2次予選はここまでくれば間違いなく突破できる。問題は、アジアの曲者が集結する最終予選だ。
その最終予選を見据えたイランとのテストマッチで、日本が大苦戦したのは記憶に新しい。縦へのスピード、球際の強さといったハリルホジッチ監督が求める要素で日本は劣り、結果は1-1の引き分けながらも内容で完敗を喫した。ちなみに、この試合でも吉田は軽い守備から失点につながるPKを与えている。
アグレッシブな守備で日本にスピーディかつテクニカルなサッカーをさせなかったイランのように、最終予選では色んな罠を仕掛けてくる難敵と戦うはずだ。アジアカップの時のように、余裕をかますような戦い方で臨めばUAE戦と同じ轍を踏むはめになるだろう。
つまり、防げるはずの失点で貴重な勝ち星を落とし、ひいてはワールドカップの出場権に手が届かない事態になる可能性も十分にあるということだ。
実際、今年のアジアカップはUAEの狡猾な戦略にまんまとはまりベスト8で敗退。格下揃いのアジア2次予選でも予想以上に多くのピンチを招いているのだから、ロシア・ワールドカップ本大会への道のりは決して甘くないだろう。
20年以上前の代表チームを持ち出されてもと、そんな意見もあるだろう。確かに当時の選手たちと比べるのはナンセンスかもしれないが、最近の代表戦を観て素直に面白いと思う方は果たしてどれだけいるのか。戦ううえでの根本的なファクター──闘志、ガムシャラさといったものが、現代表には抜け落ちているように見える。
今回のカンボジア戦でなにより気になったのは、防げるはずなのに、なぜかいとも簡単に決定機を許した吉田の怠慢な守備だ。
普段は世界最高峰のイングランド・プレミアリーグで戦っている実力派のCBが、いわば無名のアタッカーにぶっちぎられ、シュートまで持ち込まれたのである。相手のシュートミスに助けられて大惨事には至らなかったとはいえ、最後の中途半端な寄せはいただけなかった。
エリア内だったから、あそこで激しくチャージすればPKを取られるリスクはあったが、それでもあのディフェンスは杜撰に映った。闘志という部分でも、日本に一泡吹かせてやろうとガムシャラにボールを運んでGKの西川をもヒヤリとさせたカンボジアの9番・ラボラビーに、吉田は劣っていた。
あのような守備が今後も見られるようなら、日本はいずれ痛い目に遭うだろう。もちろん、現在進行しているアジア2次予選はここまでくれば間違いなく突破できる。問題は、アジアの曲者が集結する最終予選だ。
その最終予選を見据えたイランとのテストマッチで、日本が大苦戦したのは記憶に新しい。縦へのスピード、球際の強さといったハリルホジッチ監督が求める要素で日本は劣り、結果は1-1の引き分けながらも内容で完敗を喫した。ちなみに、この試合でも吉田は軽い守備から失点につながるPKを与えている。
アグレッシブな守備で日本にスピーディかつテクニカルなサッカーをさせなかったイランのように、最終予選では色んな罠を仕掛けてくる難敵と戦うはずだ。アジアカップの時のように、余裕をかますような戦い方で臨めばUAE戦と同じ轍を踏むはめになるだろう。
つまり、防げるはずの失点で貴重な勝ち星を落とし、ひいてはワールドカップの出場権に手が届かない事態になる可能性も十分にあるということだ。
実際、今年のアジアカップはUAEの狡猾な戦略にまんまとはまりベスト8で敗退。格下揃いのアジア2次予選でも予想以上に多くのピンチを招いているのだから、ロシア・ワールドカップ本大会への道のりは決して甘くないだろう。