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【采配検証】両SBの人選はイラン戦最大の謎。3年後を見据えれば南野を先発させる度量が欲しい

カテゴリ:日本代表

加部 究

2015年10月14日

十代のMFや20歳のFWが堂々とプレーしたイランとは対照的な日本。

イラン戦の残り2分でようやく出場機会が訪れた南野。A代表デビューを飾ったとはいえ、わずかな時間では見せ場は作れなかった。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 結局日本は、相手がフルパワーだった前半はエリア内に侵入してシュートを打つこともできず、ピッチコンディションの影響があったとしても、途中からはロングボールで武藤嘉紀を走らせるしか策がなかった。必然的に2列目の3人は、ほとんど消えた状態だったわけだが、指揮官が後半開始から代えたのは香川真司だけだった。
 
 だが試合の性格を考えれば、この時期に優先させるべきなのは、3年後のピークを見据えた発掘作業と競争力の促進だ。結果的に本田圭佑のクロスが同点ゴールを生んだわけが、むしろせっかく招集した南野拓実はスタメンで試すくらいの度量が欲しい。その点では、サプライズでも招集すれば堂々と使う腹の据わった采配を見せたハビエル・アギーレのほうが、代表監督の適性としては高かったかもしれない。
 
 なぜかイランが後半に入ると、極端にスタミナ切れを起こしたので、妥当な引き分けの印象が残った試合だが、やはりワールドカップ本大会で戦うような相手なら前半で試合を決められた上に、後半は逆に日本が消耗させられた可能性もある。確かにアウェーでのイラン戦は、適度な刺激を得られた。だが確認できたのは、せいぜいアジア内での立ち位置はあまり変わらなくても、世界との距離はむしろ広がっているということだろう。
 
 日本は経験豊富なメンバーで戦った。しかしイランは十代のMFや20歳のFWが堂々とプレーをした。ハリルホジッチ監督は盛んに伸びしろを強調するが、指揮官の状況把握の遅滞ぶりを含め様々な事情を考えれば、3年先のロシアでの目標達成の可能性は、相当に霞んでいる。
 
文:加部 究(スポーツライター)
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