「本田や岡崎は“大きな絵”を描ける選手」(リュ・チョン記者)
そんなハリルジャパンのカラーをより鮮明にするのは、本田と岡崎ではないかとリュ・チョン記者は感じたとも言う。
「本田は身体が強く視野も広い。岡崎は活動量が多く、シンプルかつエネルギッシュにゴールに直結する動きを見せてくれる。香川も巧くて良い選手だと思いますが、たまに消えてしまうことも多く、本田や岡崎のように“大きな絵”を描ける選手ではない。日本は本田と岡崎を中心にしながら、ハリルホジッチ監督が求める攻撃スタイルに色付けしていくべきではないでしょうか」
また、2試合に起用されたGK西川周作に関しても印象的だったと語る。
「川島が所属先未定の事情もあるとはいえ、GK西川の安定感も印象的でした。先日、C大阪のキム・ジンヒョンと話す機会があったのですが、彼も“西川の安定感はJでも指折りだ。足もとも上手く、最終ラインとの連係もいい”と言っていましたが、そのとおりの印象を受けた。イラン戦では決められましたが、PKやセットプレーでの対処も素晴らしかった」
ただ、そのイラン戦では日本の守備陣の課題も見受けられたという。
「全体的にイランのパワーと圧力に押される感じでしたが、特にサイドで苦戦する印象を受けました。1対1や2対1の局面を作られて、それに対処できず、突破されて易々とクロスを上げられてしまっていたことが気になった。
イランはシリアと違って技術面もフィジカルも強いので仕方なかったかもしれませんが、最終予選ではイランと同等、もしくはそれ以上のレベルのチームが勝ち上がって来る。それを踏まえると、日本は今から改善策を練るべきでしょう。最終予選では守備を安定させた“負けないサッカー”が求められる。課題を克服するのに、早いことに越したことはありませんから」
ちなみに韓国はシュティーリケ監督就任以来、1試合平均失点0.4点と安定しており、8月5日の東アジアカップ・対日本戦で失点して以降は、5試合連続無失点中。「負けないサッカー=実利サッカー」と言われるようになった。就任から6か月が過ぎたハリルジャパンも、そろそろそのチームカラーの片鱗を見せる時か――。
文:慎 武宏
シン・ムグァン/1971年、東京都生まれ。韓国サッカー取材歴20年。近著に歴代コリアンJリーガーへのインタビュー集『イルボン(日本)はライバルか 韓国人Jリーガー28人の本音』(ピッチコミュニケーションズ)。
「本田は身体が強く視野も広い。岡崎は活動量が多く、シンプルかつエネルギッシュにゴールに直結する動きを見せてくれる。香川も巧くて良い選手だと思いますが、たまに消えてしまうことも多く、本田や岡崎のように“大きな絵”を描ける選手ではない。日本は本田と岡崎を中心にしながら、ハリルホジッチ監督が求める攻撃スタイルに色付けしていくべきではないでしょうか」
また、2試合に起用されたGK西川周作に関しても印象的だったと語る。
「川島が所属先未定の事情もあるとはいえ、GK西川の安定感も印象的でした。先日、C大阪のキム・ジンヒョンと話す機会があったのですが、彼も“西川の安定感はJでも指折りだ。足もとも上手く、最終ラインとの連係もいい”と言っていましたが、そのとおりの印象を受けた。イラン戦では決められましたが、PKやセットプレーでの対処も素晴らしかった」
ただ、そのイラン戦では日本の守備陣の課題も見受けられたという。
「全体的にイランのパワーと圧力に押される感じでしたが、特にサイドで苦戦する印象を受けました。1対1や2対1の局面を作られて、それに対処できず、突破されて易々とクロスを上げられてしまっていたことが気になった。
イランはシリアと違って技術面もフィジカルも強いので仕方なかったかもしれませんが、最終予選ではイランと同等、もしくはそれ以上のレベルのチームが勝ち上がって来る。それを踏まえると、日本は今から改善策を練るべきでしょう。最終予選では守備を安定させた“負けないサッカー”が求められる。課題を克服するのに、早いことに越したことはありませんから」
ちなみに韓国はシュティーリケ監督就任以来、1試合平均失点0.4点と安定しており、8月5日の東アジアカップ・対日本戦で失点して以降は、5試合連続無失点中。「負けないサッカー=実利サッカー」と言われるようになった。就任から6か月が過ぎたハリルジャパンも、そろそろそのチームカラーの片鱗を見せる時か――。
文:慎 武宏
シン・ムグァン/1971年、東京都生まれ。韓国サッカー取材歴20年。近著に歴代コリアンJリーガーへのインタビュー集『イルボン(日本)はライバルか 韓国人Jリーガー28人の本音』(ピッチコミュニケーションズ)。