• トップ
  • ニュース一覧
  • 【日本代表】根底にあるのはミランへの批判と同じ。どこまでも貪欲な本田は、本気で“強豪国”入りを目指す

【日本代表】根底にあるのはミランへの批判と同じ。どこまでも貪欲な本田は、本気で“強豪国”入りを目指す

カテゴリ:Jリーグ

五十嵐創(サッカーダイジェスト)

2015年10月09日

同じビッグクラブでプレーする日本人が増えれば「それこそ強い時代が来る」(本田)。

本田は、ビッグクラブで複数の日本人がプレーすべきと主張。どこまでも貪欲な成長への意欲を見せる。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 
 2次予選の初戦で戦ったシンガポールのように、引いてスペースを埋めてくる相手には、サイドを広く使った「幅を取った」攻撃が有効だ。しかし、アグレッシブにプレスをかけてきたシリアに対しては、逆に「選手の距離感が離れてしまう」。そうした戦術的な齟齬が出てきた際には、選手たちだけで修正する判断力も求められると言うのだ。
 
 ピッチ内の状況に応じてポジショニングを変えるのは、そう簡単なことではない。ひとりがチームオーダーから外れた動きをすれば、必ずどこかにしわ寄せがくる。仮に本田ひとりが中央へ寄ったとしても、周囲の連動がなければ孤立するだけで、攻撃は上手く回らないだろう。ともすれば、そのポジショニングが守備面での穴にもなりかねない。
 
 本田が求める臨機応変な対応は11人の連動が不可欠で、高いレベルでの共通理解が求められる。クラブチームのように毎日顔を合わせる環境ならばすり合わせは可能だが、活動期間が限られる代表チームでは困難な作業だ。それでも本田は言う。
 
「本当は代表でもっと練習が積めたらいいですけど、まあそれはどの国も平等なんで、言っても仕方がない。とはいえ、国によっては、クラブに帰っても同じようなメンバーでやってるとこもあるじゃないですか? 日本代表は最近やっと、ふたりくらいが同じクラブという状況がマックスになったんですかね。でもそれが、3人、4人、5人となり、しかもビッグクラブになってくれば、それこそ強い時代が来ると思います。そこを目指していくべきですね」
 
 同じビッグクラブで複数の代表選手が活動する国など、本当にごく一部の限られた強豪だけだ。少なくとも、日本が近年のうちに、彼らと肩を並べるとは想像できない。しかし、本田は真剣に、その高みを目指している。自分の発言が絵空事に終わったとしても、理想を高く置かなければ成長が鈍化するのを知っているからだ。
 
 思えば、所属クラブであるACミランへの痛烈な批判も、根底にある考え方は同じだ。どこまでも貪欲な成長への意欲が、本田に核心を突かせる。
 
 チームメイトやスタッフ、そして自分への高いハードルを設定し、それを乗り越えて次のステップに進む。潔さすら感じさせる覚悟を持った侍は、どこまでもそのスタンスを変えずに突き進んでいくことだろう。
 
 
【関連記事】
【采配検証】お馴染みのメンバーで手堅く… 宇佐美、武藤の終盤投入で伸びしろは見込めるか?
【日本代表/エリア別検証】距離感が改善された後半は、本田と香川を起点に厚みのある攻撃を実現
【岩本輝雄の視点】香川がサイドに流れ、本田が中に入る――彼らの連動性と距離感が攻撃を活性化させていた
【サッカーダイジェストの視点】進歩しているゲームマネジメント。勝利にこだわった戦いぶりをイラン戦でも見せられるか
金田喜稔がシリア戦を斬る! 「ホッとしたよ。ただ前半、リズムを変えるプレーを誰もできていなかったのは課題」
【セルジオ越後の天国と地獄】前掛かったシリアの隙を突いただけなら、日本が戦い方を変えたとは言えない
【日本対シリア】サッカーダイジェスト特派記者の採点&寸評

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ