【浦和】鳥栖戦で課題を露呈。ラスト4節、浦和が昨年の悪夢を払拭するための条件とは?

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2015年10月05日

日本代表に復帰した司令塔の柏木は「もっと“感じて”前へ行くべきだった」と課題を挙げる。

日本代表に復帰した司令塔の柏木。鳥栖戦後は「前へ行くべきだった」とやや慎重な姿勢になりすぎたことを悔やんだ。写真:徳原隆元

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「全体が上手くいっていなかった感じがした」
 
 武藤に並ぶチーム最多タイの11点目を決めた興梠だが、やはり笑顔はなかった。
 
「(ゴールは)詰めていたことに意味があり、決められた。1点は1点だし、ラッキーだった。ただし、それ以外のプレーが良くなかった。3バックのDFの脇でボールを収め、全体を押し上げていこうと狙っていたが、後半は全体が上手くいってなかった感じがした。
 
 勝点1に終わって、もちろん悔しい。でも去年だったら、こうした試合は落としていた(負けていた)かもしれない。とはいえ、それも……(終盤に訪れたピンチで)(西川)周作が止めてくれたかどうかというだけの差とも言えた。そういう試合は減らさないといけない」
 
 背番号30は悪循環に陥って“西川頼み”になってしまったことを嘆いた。
 
 また、日本代表への復帰が決まった司令塔の柏木も「もっと感覚的に、“感じて”前へ行くのが有効的だったはずで、そこをもっとやるべきだった」と課題を挙げた。それはペトロヴィッチ監督の「足もとへのパスが目立ち、止まったような状態でのプレーも目立った」というコメントにもつながるが、浦和が“ノっている時”の躍動感あるアタックはあまり見られなかった(それも相手が守備を固め、敵陣にスペースがなかったのも事実だが)。
 
 この日は関根と宇賀神の両WBが相手を脅かすプレーが少なかった。浦和の狙いである、WBが前線に張り出して5トップになる。そして一方のサイドから逆サイドまでテンポ良くパスをつなぎ、その間に隙を突いて畳み掛ける。そんな波状攻撃が、大勝した清水戦以外はあまりできずにいる。
 
 一方、リベロの那須は終盤のバタついた守備を課題に挙げた。
 
「(鳥栖は)カウンターだけだった。それをどう封じるかがテーマだったが、後半は食らう回数が増えてしまった。(終盤は)チャンスもあったが、ピンチも多かった」
 
 そして、次のように漏らした。
 
「バランス良く最後まで戦えたら……とは思った」
 
 思い出されるのが、ここ2年間のシーズン終盤の戦いぶりである。攻撃的、守備的、バランス重視――浦和は比重の置き方を変え、そしてタイトルを逃してきた。
 
 ミシャ体制2年目の13年は攻撃的スタンスを貫いたものの守備が崩壊した(リーグ最多66得点を奪ったが、56失点を喫す)。昨季はバランス重視を掲げるとともに、GK西川の加入など守備をテコ入れ。失点数は大幅に減った(32失点)が、原口の退団やシーズン終盤の興梠離脱の影響もあり攻撃力が減退(52得点)し、勝負どころでゴール欠乏症に陥った。
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