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快進撃を続ける新潟医療福祉大のエースストライカー小森飛絢。実力者が揃うJ2千葉でも“ヒーロー”となれるか

カテゴリ:大学

安藤隆人

2022年08月24日

「選手のレベルも高い」千葉でのレギュラー奪取に挑む

総理大臣杯の初戦、関西福祉大戦で2ゴールをマーク。5-1の圧勝に貢献した。写真:安藤隆人

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 佐熊監督は小森を1年時から起用し、攻撃のマルチタスクを与えて自由にプレーをさせることで、引き出しをさらに増やした。さらに、驚異のスピードアタックとクロスの質を誇る右サイドのオナイウ情滋(4年/J2仙台内定)、前線で屈強なフィジカルでターゲットになれる1学年下のFW田中翔太と組ませ、彼らの強烈な個性を引き出すプレーを要求。それに応える形でキレとプレースピードを磨いた小森は、2年時、3年時と2年連続で北信越大学リーグ得点王に輝くと、今年は全日本大学選抜として日韓戦にも出場し、J2千葉への加入内定も決まった。

「(千葉は)デンソーカップ(3月)が終わってからも熱心に声をかけてくれて、スカウトの方が試合にも足を運んでくれて物凄く熱意を感じました。練習参加はしていませんが、ジェフは歴史のあるクラブですし、伝統もあるビッグクラブ。選手のレベルも高いので、その中で力を発揮したいと思って決めました」

 千葉の前線では、ユース出身の190センチの櫻川ソロモン(21歳)、186センチのブワニカ啓太(19歳)と、歳下のストライカーがレギュラーを張る。ほかにもベテランの川又堅碁やチアゴ・デ・レオンソなど実力者がおり、小森が言うようにFWはかなりの激戦区だ。だが、そこに割って入るだけの実力は十分にある。
 
「僕は中盤に下りてゲームを作れるし、ゲームを作ったあとにゴール前に入っていけるので、どこでボールを受けてもベストな判断ができるように、もっと力を磨いていきたい」

 富山一高でも、新潟医療福祉大でも『ヒーロー』になっている小森は、プロの世界でもその座につける可能性を秘めている。まずはその前に新潟医療福祉大サッカー部の歴史をさらに塗り替える全国ベスト4、さらにその上へチームを導くべく、25日に行なわれる総理大臣杯の準々決勝・びわこ成蹊スポーツ大戦に向けて牙を研ぎ澄ませている。

「僕らの目標はあくまでベスト4以上。今年はそれだけの力を持っていると思います」

 まだまだ躍進は終わらない。ヒーローはチームのために貪欲にゴールを狙いながらも、しなやかかつシャープなプレーで攻撃を紡ぎ出していく。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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