豊富な資金力を持つプレミアリーグらしく、新たなライバルも出現した。

　ブライトンは、16日にDFペルビス・エストゥピニャンの獲得を発表。24歳のエクアドル代表DFはスペインのビジャレアルで左SBと左ウイングバックを務め、確かな守備と鋭い攻撃参加に定評がある。同位置でプレーするマルク・ククレジャが今夏の市場でチェルシーに移籍しており、すぐに代役を獲得した格好だ。

　ウェストハム戦では３バックから４バックへのシステム変更に伴い、エストゥピニャンが63分から左SBとして途中出場した。きっちり守備をこなしつつ、時折見せる攻撃参加も効果的だった。三笘はエストゥピニャンについて「ウイングバックもサイドバックもできるので、そこの多様性はあります」と評価。「彼と僕の違いもあるので、そこは負けないようにしたい。今日起用されて良いプレーもしていたので刺激になります」とポジション争いに闘志を燃やしていた。

　ブライトンの戦術を紐解くと、三笘のプレーするウイングバックが一つ鍵を握っている。日本代表が「『前に張って、ボールを受けろ』と言われています。守備でも『なるべく下がらず、高めの位置をキープしながらショートカウンターを狙える位置に』と指示されている」と明かすように、ウイングバックが高い位置にとどまってプレーするのが特長だ。守備時になってもウイングバックが最終ラインまで下がる場面は少なく、一つ手前の中盤エリアでディフェンスに走る。
 

　こうしたグレアム・ポッター監督の戦術志向から考えると、試合状況に応じて三笘とエストゥピニャンを使い分けると見ている。ファーストチョイスはトロサール。ゴールが欲しいときは三笘を投入し、守備を固めたいときはエストゥピニャンをピッチに送り出すという起用法が予想できる。

　三笘は、限られた出番の中で忍耐強くアピールを続けていくしかないだろう。

　一方で、サポーターの大きな期待を感じる瞬間もあった。ウェストハム戦で三笘がピッチに入ると、アウェー戦に駆けつけたブライトンサポーターから「Mitoma!」のチャントが沸き起こったのだ。