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「タケの開幕スタメンは間違いない」久保建英の“初ダービー”をソシエダ番記者が評価。「一人気を吐いていた」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

ミケル・レカルデ

2022年08月11日

とりわけ特筆に値するプレーが…

カディスとの開幕戦では右ウイングで先発か。写真:なかしまだいすけ/アフロ

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 タケにとっては非常に難しい試合だった。野次を飛ばすビルバオのベンチ入りメンバーを背に向けながらプレーし、おまけに幾度も相手の激しいプレーの標的になっても、ファウルを取ってもらえなかった。

 しかしそんな中でも、物怖じするどころか、ボールを要求し続け、劣勢の展開を打開しようとした。持ち味を発揮できたわけではなかったが、相手GKアンデル・イルへプレスをかけ、あわやというシーンを作るなど沈黙するチームメイトを尻目に、一人気を吐いた。

【動画】得意の仕掛けで打開を図る久保&現地記者も注目したGKに猛然とプレスを掛けたシーン
 とりわけ相手を背にしてボールを受け、一瞬のターンでアドバンテージを得るファーストタッチの正確さと俊敏性は特筆に値する。中央に顔を出すことが多かったのは、ユーリという優秀なDFが前方に立ちはだかっていたこともあるが、タケ自身もサイドに張りっぱなしになるよりも、頻繁にボールに関与したほうが快適にプレーできるからだろう。

 後半になると、ソシエダはやや巻き返し、敵陣でプレーする時間帯も増えた。タケも幅広く動きながら、強気の姿勢を持ってプレーし続けた。後方のアンドニ・ゴロサベルのサポートも得て、連携で崩そうと試みたが、惜しむらくは最終局面において閃きや怖さに欠けていたこと。わずかながらゴール前に侵入するシーンもあったが、フィニッシュまで持ち込むことはできなかった。結局、ディエゴ・リコの退場処分でチームが1人少ない状況になったこともあり、タケは残り15分でベンチに下がった。

 残念ながら初バスクダービーは不発に終わったが、あらゆる角度から考慮すると、タケがカディスとの開幕戦において右サイドでスタメンに名を連ねるのは間違いないだろう。プレシーズンマッチであっても、ダービーに敗れることは決してジョークでは済まされない。タケもこの日、我々にとってのその譲れない一線を理解できたはずだ。

文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア紙)
翻訳●下村正幸

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