「歩けなくなって、歩ける喜びとかも知って」
その香港戦における宮市のパフォーマンスは、やや不満が残る出来だった。何度かドリブルで仕掛けたが成功しなかったし、周囲と噛み合わずボールが上手く入ってこないシーンもあった。ただ、76分のシーンは印象深い。カウンターで自陣からダッシュし、瞬く間に敵陣に入っていったスピードは流石だった。
森保ジャパンの攻撃陣には欧州組が君臨しており、宮市がカタール・ワールドカップの登録メンバーに食い込む可能性は極めて低い。それでも、宮市の代表復帰劇はその紆余曲折を考えれば、大きな拍手に値する。純粋なパフォーマンスで喜びを与えることはもちろん、見ている人に勇気や感動を与えることも、プロアスリートに求められる重要な要素だ。実際、本人は大会前にはこうコメントしていた。
森保ジャパンの攻撃陣には欧州組が君臨しており、宮市がカタール・ワールドカップの登録メンバーに食い込む可能性は極めて低い。それでも、宮市の代表復帰劇はその紆余曲折を考えれば、大きな拍手に値する。純粋なパフォーマンスで喜びを与えることはもちろん、見ている人に勇気や感動を与えることも、プロアスリートに求められる重要な要素だ。実際、本人は大会前にはこうコメントしていた。
「色々な経験を経て、あまり先を見なくなった。(手術などで)歩けなくなって、歩ける喜びとかも知って、1日1日に感謝できるようになった。3回目の手術の時はもう歩けなくなるかもと言われたし、10代の頃は強い野心があったけど、今はより現実的になった。怪我に苦しんでいるアスリートや子供も多いと思うが、今やっているリハビリが報われる日が必ず来ると思う。引退宣告されたような自分が日本代表に返り咲くことで、そういう方たちを勇気づけられるプレーをしていきた」
今回のE-1選手権は残り2試合。7月24日の中国戦、そして27日の韓国戦でも宮市は、感謝の気持ちを胸にピッチに立つことだろう。
取材・文●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
【PHOTO】「おかえり!」10年ぶりの代表復帰でサポーターを沸かせた宮市亮を特集!
今回のE-1選手権は残り2試合。7月24日の中国戦、そして27日の韓国戦でも宮市は、感謝の気持ちを胸にピッチに立つことだろう。
取材・文●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
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