【藤田俊哉の目】「先制点」と「日本らしさ」。香川の2ゴールは大きな意味を持っている

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェスト編集部

2015年09月09日

日本はあくまでアジアのトップを走り続けなければいけない国。

2連勝を飾った日本は、次節で首位のシリアと対戦する。大一番を前にエースが復調を見せたのは明るいニュースだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ワールドカップの2次予選は、次のシリア戦で、折り返しを迎える。グループ首位に立つシリアとの一戦はとても重要な試合になることは間違いない。
 
 自動的に最終予選に進めるのは各組1位のみというレギュレーションなんだから、日本としては、最低でも「首位通過」をノルマとしておきたい。
 
 アフガニスタンに6-0で勝利したことは素直に喜ばしいことだけど、チームの目標は6ゴールを奪うことではなく、あくまで「首位通過」であることを念頭に置いて戦っていくべきだ。
 
 過去の予選を振り返っても、例えば僕もその一員だったジーコジャパンでは1次予選のアウェーのオマーン戦(◯1-0)がそうであったように、いかなるステージであっても、その後のターニングポイントとなる試合は必ずあるものだ。
 
 現在、日本の所属するグループHは、2強3弱の構図になっている。グループ首位は勝点9のシリアで、勝点7の日本が2位につけている。「首位通過」というノルマを達成するためには、ライバルとなるシリアを次の試合でしっかり叩き、前半を終えて首位に立っているという状況を作り出しておくことが、心理面においてもなにより重要だよ。
 
 日本はあくまでアジアでトップを走り続けなければいけない国だし、そうあって欲しいというのが、僕の希望。そう願っているのは僕だけではないはずだからね。
 
 10月8日のシリア戦は、ハリルホジッチ監督にとって初めて迎える大一番のゲームだ。今回のアフガニスタン戦と同じく、中立国(オマーン)での開催となるけれど、おそらくシリア戦も、日本がゲームの主導権を握る展開になるだろう。
 
 シリアからすれば「引き分け」でも結果オーライとなる。中東のメンタリティを考えると、引き分け狙いの戦い方ができるとは想像できないけれど、向こうがどんな戦い方で挑んでくるにせよ、日本は是が非でも「勝点3」を奪わなければならない。
 
 そこで日本に求められるのはいつもと変わらない。ゴールをこじ開けることだ。ただ、ここまで煽っておきながら言うのもなんだけど、個人的にはそれほど心配はしていない。
 
 攻撃の中心となるべき香川がアフガニスタン戦で2ゴールを奪って、ドルトムントでしか結果を残せないというジレンマを乗り越えてくれた。これでエースが完全に吹っ切れてくれたはずだから。
 
 シリア戦という“山場”を迎える前にエースが完全復活したことは、日本にとってなにより明るいニュース。大一番を前に香川が2ゴールを奪ったことの意味は大きいよ。
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