結局、“内田不在”のダメージが改めて浮き彫りに。
アウェーのアフガニスタン戦で日本は6-0と大勝。しかし、本田に言わせれば「内容はカンボジア戦のほうが良かった」。確かに会心と呼べるほどのゲームではなかったが、細部に目を配ればどんな課題があったのだろうか。エリア別(右サイド、左サイド、中央)にプレーを振り返り、修正点を浮き彫りにする。
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【右サイド|内田不在の大きさが改めて浮き彫りに】
9月3日のカンボジア戦とは打って変わり、本田と酒井宏の連係による崩しは少なかった。アフガニスタン戦では「センタリングが重要なテーマ」(ハリルホジッチ監督)だった割には、酒井宏が右サイドをえぐってクロスという場面は限られていたのだ。
アフガニスタンのケアがそこまで行き届いていないにもかかわらず、右サイドを攻略できなかったのは酒井宏のポジショニングに原因があるかもしれない。
前半、CBの森重が右サイドに展開しようとして諦めた場面があったが、それも酒井宏の位置取りが低かったからだろう。実際、森重は何回か酒井宏に前目のポジションを取れというような指示をしている。
それでも後半は一度、右サイドを巧みに抜け出した酒井宏が敵陣深くまでボールを持ち込むシーンがあった。しかし、そこで露呈したのはまたしてもキックの精度の低さ。「ターゲットは誰?」と首を傾げてしまうようなクロスでチャンスをフイにして、本人も天を仰いでいた。
この日はどちらかと言えば左サイド偏重の攻撃で、本田がカンボジア戦より中央寄りでプレーしていた影響もあって、酒井宏はオーバーラップを自重していた可能性もある。とはいえ、全体的に酒井宏のパフォーマンスは中途半端な印象だった。
同サイドのボランチ、長谷部との役割分担を明確に攻めるところは攻める、守る時は守るといったメリハリが欲しかった。結局のところ、カンボジア戦を含めて内田不在のダメージが改めて浮き彫りになったと言える。