香川は次のシリア戦で輝かなければ「完全復活」とは言えない。
判断が難しいのは香川の2ゴール。このMFの才能を考えれば、それくらいの活躍をして当たり前のようにも思える。もちろん、決定機逸のほうが目に付いた岡崎や本田よりも高く評価すべきだろう。ただ、少なくとも「完全復活」とは言えない。
香川の真価が問われるのは、おそらく次のアウェーゲーム──10月8日のシリア戦だろう。同日にカンボジアを6-0で下し、ここまで3戦全勝でグループEの首位に立つ彼らとの試合で輝いてこそ、エースと呼べる。
正直、香川はうかうかしていられない。この試合では後半途中から本田がトップ下で試されているからだ。
アフガニスタン戦では良かったが、シリア戦ではてんでダメといったように、香川が今後、浮き沈みの激しいパフォーマンスを繰り返しているようだと、いずれマイホーム(トップ下)を占拠されてしまう恐れがある。大袈裟かもしれないが、本田の影はひたひたと近づいているという危機感を持ってプレーすべきではないか。
守備面に目を移せば、軽率なボールロストからカウンターを食らう場面がいくつかあった。
格下相手にもそういうピンチがあるのは当然だが、なにより気になったのは2ボランチと最終ラインとの距離感だ。アフガニスタンのミスに助けられて“事故”には至らなかったものの、スペースを与え過ぎていた感もある。
攻撃の枚数を増やすために2ボランチの長谷部、山口とも比較的高いポジションを取っていたからだろう。守備へのケアが万全とは言い難かった。
中東国とのアウェーゲームで怖いのは、状態の良くないピッチでのミスに付け込まれたうえでのカウンターからの失点。その可能性をできるだけ小さくする意味でも、理想を言えば最終ラインと2ボランチの連係を今以上に高めたい。
もっとも、そうした連係の見直し、向上に着手する前に所属クラブでどんな活躍をするかがポイントになると、本田は言う。
「このまま代表で活動してシリアと試合するわけではないので。所属クラブの状況がここからいろいろ変わってまた集まるんでね、シリア戦のことを語るよりは所属チームに戻ってどういったことをやるのか。
自分自身、レギュラー争いもありますし、戻ってすぐに(インテルとの)ダービーなのでね、良い準備をしたいと思います」
結局のところ、活動期間が限られている代表では個の力を高めることがチームの底上げにつながる。本田のコメントは言い得て妙だった。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
香川の真価が問われるのは、おそらく次のアウェーゲーム──10月8日のシリア戦だろう。同日にカンボジアを6-0で下し、ここまで3戦全勝でグループEの首位に立つ彼らとの試合で輝いてこそ、エースと呼べる。
正直、香川はうかうかしていられない。この試合では後半途中から本田がトップ下で試されているからだ。
アフガニスタン戦では良かったが、シリア戦ではてんでダメといったように、香川が今後、浮き沈みの激しいパフォーマンスを繰り返しているようだと、いずれマイホーム(トップ下)を占拠されてしまう恐れがある。大袈裟かもしれないが、本田の影はひたひたと近づいているという危機感を持ってプレーすべきではないか。
守備面に目を移せば、軽率なボールロストからカウンターを食らう場面がいくつかあった。
格下相手にもそういうピンチがあるのは当然だが、なにより気になったのは2ボランチと最終ラインとの距離感だ。アフガニスタンのミスに助けられて“事故”には至らなかったものの、スペースを与え過ぎていた感もある。
攻撃の枚数を増やすために2ボランチの長谷部、山口とも比較的高いポジションを取っていたからだろう。守備へのケアが万全とは言い難かった。
中東国とのアウェーゲームで怖いのは、状態の良くないピッチでのミスに付け込まれたうえでのカウンターからの失点。その可能性をできるだけ小さくする意味でも、理想を言えば最終ラインと2ボランチの連係を今以上に高めたい。
もっとも、そうした連係の見直し、向上に着手する前に所属クラブでどんな活躍をするかがポイントになると、本田は言う。
「このまま代表で活動してシリアと試合するわけではないので。所属クラブの状況がここからいろいろ変わってまた集まるんでね、シリア戦のことを語るよりは所属チームに戻ってどういったことをやるのか。
自分自身、レギュラー争いもありますし、戻ってすぐに(インテルとの)ダービーなのでね、良い準備をしたいと思います」
結局のところ、活動期間が限られている代表では個の力を高めることがチームの底上げにつながる。本田のコメントは言い得て妙だった。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)