監督がいるのに指導しない? 北関東大学リーグ2部で戦う文教大の“育成”が興味深い

カテゴリ:大学

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2022年06月27日

出番が少なかった選手たちが上々のパフォーマンスを披露

ハーフタイム、ゲームのポイントを話す主将の大塚(写真上)と副主将の長島(写真下)。群馬大戦ではベンチでサポート役に回った。

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 チームが成長するために、有意義な勝利にするためには――。2-0で迎えたハーフタイム、再び強調されていたのは、「2点では足りない。追加点を奪って出場機会が少ない控え選手が途中出場できるように」だった。

 後半に入ると早々に有言実行する。50分、爆速ドリブルで右サイドを突破した工藤大稀(4年生/細田学園高出身)がクロスを上げると、ファーサイドで関口が合わせて追加点。ダメ押し弾を奪ったあとは俄然、敵陣で試合を優勢に進め、余裕を持って56分に白田泰士(2年生/市立柏高出身)と平田愛斗(1年生/学法石川高出身)を、64分に長崎真也(2年生/文教大付高出身)と高橋胤力馬(1年生/実践学園高出身)をピッチに送り込んだ。

 そして77分には、セットプレーの流れからゴール前に迫ると、相手GKが弾いたこぼれ球を白田が押し込んだ。これまで途中出場が1試合、ほとんどがベンチ外だった2年生は、「得点はシンプルに嬉しいです。緊張感がある公式戦に出られるのは大きい。今日は他にもチャンスがあったので、次はもっと決められるように練習から頑張りたいです」と先の成長に向けたコメントを残していて、話口調も充実感に満ちていた。

1年生の藤東(32番)が4年生の芦澤と話し合う。選手間のコミュニケーションは活発だった。

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 4-0の快勝に貢献したのはCBの國保のみならず、これまで出番が少なかったCFの矢部拳太朗(3年生/桐蔭学園高出身)、アンカーの中野健太(1年生/國學院栃木高出身)なども上々のパフォーマンスを披露。矢部が裏への抜け出しで前線の基準点となれば、中野は的確なポジショニングで中盤の危険なスペースを埋め、ボール奪取からの攻撃参加も見せた。彼らは「練習から調子が良かった」(大塚)ようで、アピール成功で選手層を底上げできた収穫は大きいだろう。大塚キャプテンが語る。

「やっぱり、僕たちにも『ベストメンバー』はあります。でも、そのメンバーだけでリーグ全試合を戦い続けるのは厳しい。Jリーグを見渡しても疲労を考えていろんな選手を使っていますよね。スタメン組とサブ組の差があまりにもあると、チームとして強くないと考えています。誰が試合に出ても常に同じクオリティを保てるチームにしたいし、しないと勝てない。そういうところではベストメンバーじゃないなかで4得点、無失点で勝てたのは、チャンスを掴んだ選手は良い経験になったはずだし、ベストメンバーが危機感を持てたことは収穫でした」
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