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【指揮官コラム】特別編 三浦泰年の『情熱地泰』|テロ騒ぎにも平常心で…9月には再びタイで指揮を執るだろう

カテゴリ:特集

サッカーダイジェスト編集部

2015年08月25日

あれほど吠えていた野良犬たちも今では可愛く見えるほどに。

9月にはまたピッチで指揮を執りたいと意欲を見せる。三浦“監督”の復帰戦も近いうちに実現しそうだ。(C) SOCCER DIGEST

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 ここで、タイでのエピソードをひとつ。タイ(チェンマイ)に来た時にびっくりしたのが、あまりにも多い野良犬だった。
 
 朝のランニングをすれば野良犬が睨み、吠える。それはびっくりするくらいの勢いでだ! ある選手がテストを受けに来て、身体が鈍らないように走りに出たが、すぐに引き返すハメになったというくらいである。その気持ちは僕もよく分かった。
 
 タイへ渡航する前には予防接種を受けた。A型肝炎、破傷風、腸チフスといったワクチンを接種した。国外には何度も出た経験はあるが、ここまでしっかりした予防接種を受けたのは初めてだった。それは監督としてタイに長く滞在することもあり大事なことだったのだが、もうひとつ勧められた狂犬病のワクチンは、その時はあり得ないだろうと打ってこなかった(笑)。
 
 日本の感覚で犬に噛まれるという経験はあまりリアルではなかったし、気をつければ大丈夫だと思っていた。タイで暮らし始めてしばらくは、「打ってくれば良かった……」と後悔したほどだ。
 
 しかし、あれから時間が経った今は、なぜかその犬たちが可愛く見えるのである。そしてあの野良犬たちの怖い目つきが優しく見える。これがそう見えるだけなのか、実際にそうなのかは分からない。
 
 ただ何か月かが経った時点で、犬たちも変わった。僕をこの街に受け入れてくれたかのように穏やかになったのだ。吠えない……。初めて出会った犬さえもそうなのだ。
 
 僕が何を言いたいか? 自分自身が心からタイを受け入れ、心からタイを敬う。そうすれば、自ずと現地の人々も心を開き、自分を認めてくれる。それは犬だって認めてくれたのだ。
 
 だから、僕はもう少しタイでの挑戦を選びたい。
 
 テロが起こり、周りはざわついても、平常心で自分が続けるべきトライを選びたい。僕は新たなチャレンジに一歩、前進している。
 
2015年8月25日
三浦泰年
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