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「不思議にもシャビ体制でポゼッションの精度が低下」番記者が指摘したバルサの課題とは?「デパイは存在意義をなくし…」【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2022年01月20日

シャビが取り組むべき課題は?

ポゼッションではマドリーを上回ったが、延長戦の末に苦杯をなめた。(C)Getty Images

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 不思議なのは、現役時代にパウサ(タメ)という概念を別次元に昇華させたシャビの監督就任を境に、パスの重要性、ポゼッションの精度がいずれも落ちている点だ。両インサイドハーフはボールをキープするよりも前線と連携するプレーがメインで、おかげでマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが守るゴール前の守備が手薄になっている。確かにシャビの就任後、ハイプレスの強度が高まった。しかしまだ連動性が不足し、結果的にライン間が間延びし、相手に攻撃の余地を与えてしまっている。

 今回のクラシコでも組織力、流動性、コントロールを欠く一方で、その攻撃は突発性、リスクテイク、冒険心に溢れていた。そしてその象徴的な存在がウスマンヌ・デンベレだった。
 
 シャビが今後、取り組むべきは、まだまだせっかちでイノセントな若手の野心を引き出し、自身の考えに従う聡明さと犠牲心を併せ持ったベテランを選り抜くことだ。

 バルサはその指揮官の試合へのアプローチによりマドリーの長所を引き出す格好となったが、同時にリオネル・メッシの退団以来、直面している危機的状況から脱出するための足掛かりを掴んだ。シャビがチームの一体感を高め、戦術的欠陥を改善することができれば、個々が即興で演奏できるようなソルフェージュを見出すことも可能なはずだ。

熱意、自尊心、反骨心だけではトップに返り咲くことはできない。若手の成長で、個々のクオリティは高まった。良くも悪くも選手たちが特別視され始めていることは確かだが、その若きタレント軍団を組織的な集団に進化させることがシャビに課された課題である。

文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸

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