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「全盛期の動きには戻らない」バルサはなぜ構想外CBとの契約を延長したのか。その背景に迫る【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2022年01月19日

もはや居場所がないのが現状

今シーズンもほとんど戦力になりきれていないウンティティ。(C)Getty Images

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 バルセロナがサミュエル・ウンティティと2026年まで契約を延長した。しかし前回の契約更改時(2018年)のように、あるいは数か月前のペドリやアンス・ファティがそうだったように、セレモニーは開かれなかった。

 今回のオペレーションの最大の目的は、人件費を引き下げることにあった。そのためウンティティは減給を受け入れている。この冬、その点において最も貢献したのがアストン・ビラに移籍したフィリッペ・コウチーニョだが、ウンティティのこの譲歩が、ファイナンシャル・フェアプレーに抵触することなく新加入のフェラン・トーレスを登録するために重要な役割を果たした。

 今回のオペレーションの目的はもう一つあった。給与額を10%カットすることで、戦力構想から外れている選手の受け入れ先を探しやすくすることだ。現にフロントはこの冬の移籍期間中のレンタルでの放出を目指していた。

 しかし、バルサがスーペルコパ参戦のためリヤド(サウジアラビア)に滞在している間に、先手を打つ形でウンティティは代理人を通じて移籍する意思がないことを改めて強調。加えてバルサで成功する自信をアピールした。

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 バルサ側が問題視しているのが左膝の回復具合だ。クラブ内には過密スケジュールを強いられるバルサにおいて、3試合連続出場するのは困難と考えている者は少なくない。しかも現チームはジェラール・ピケ、エリク・ガルシア、ロナルド・アラウホ、クレマン・ラングレ、オスカル・ミンゲサとCBの人材が豊富でポジション争いが熾烈を極めるうえ、シャビ監督は冬の移籍期間中に1枚加えたい意向を持っている。

 ウンティティの居場所はもはやないのが現状だが、選手に近い関係者は、膝関節が全盛期の動きに戻ることはないことを認めながらも、バルサ側のそうした悲観的な見方に異論を唱えている。

 このウンティティの態度により、最近もベジクタシュ、イングランドのあるクラブが獲得に関心を示したが、具体的なオファーに発展することはなかった。

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