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「どういう色を出すのか」指導者転身を表明した阿部勇樹――目標とする二人の監督と大切にしている言葉とは?

カテゴリ:Jリーグ

石田達也

2021年11月15日

「キャプテンマークを付けるまで(その重みは)分かりませんでした」

会見では涙を見せた阿部は、指導者への転身を明かした。写真:滝川敏之

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 2003年、オシム氏が千葉の監督に就任すると経験豊富な選手がいたにも関わらず21歳のシャイな若者をキャプテンに指名した。
「(オシム氏は)阿部に役割を与え責任感をもたせ、やらざる得ない立場にしたと思っています。傍から見ていても責任感が生まれ、控え目な男が変わったと思います」(大木氏)
 
 脇を固めたベテランや中堅選手は単に若手扱いではなく、厳しくも温かい目で見守り、サッカー選手として精神的にも逞しさも身に付けていった。

 あれから20年近い歳月が流れても大切にしている言葉がある。
『24時間、サッカーのことを考える』
『今、やれることをやる』
『休むのは引退してから』

 阿部に人生とサッカーについて問い、禅問答する姿は異国の地から来た父親のように映ったに違いない。

 そして、自身の成長を求め2007年に浦和レッズに移籍。ACL制覇の立役者となり、チームの原動力として、リーグ戦やカップ戦において、浦和の上位進出に欠かせない存在になった。2012年から17年までキャプテンを務め、今季も4シーズンぶりにキャプテンマークを付けた。

 阿部は「キャプテンマークを付けるまで(その重みは)分かりませんでした。チームを代表して付けているし、みっともないプレーや態度は見せられない。結局はプレーで見せなければいけません」とキャプテンという立場への考え方を明かした。

 一方であまり表立って発言する方ではない。チームが良い時は目立ち過ぎず、後ろから仲間を支え、チームが苦しい時こそ、自分の出番だと考えている。2015年、リーグ開幕前に公式戦(ACLとゼロックスカップ)3連敗をした後、怒号の飛ぶゴール裏のサポーターの下に行き、「とりあえずひとつ勝とう。一緒に戦おう。次は絶対に勝つから」と涙を浮かべ熱い思いを吐き出したのは深く印象に残る一コマだ。

 また、ピッチの上でも一番タフな時間帯に、試合が始まった時のようなプレーを見せ、味方に活力を与え、自身のプレーで言葉を伝えてきた。

 23年間のサッカー人生で、多くのことを学び、色々な人と出会い人間として成長をしてきた。「サッカーをしていなければ今の自分はありません。サッカーが、好きで、好きで、たまらならい。これからは指導者の道に進みサッカーが好きな気持ちを続けてもっていきたいと思います」と言葉を残した。
 
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