ライブビューイングをより身近なものに
とはいえ、『HUB』は単なるスポーツバーを目指すつもりはないという。河野に言わせれば、「あくまでお客様がコミュニケーションを取るうえでのひとつの手段がスポーツ観戦であって、その観戦体験が好意的に広がっていくことでいろんな層のお客様に来てもらえる場であってほしい」となる。
実際、この日、『「FC東京をお店で応援しよう!」キャンペーン』で『HUB』に訪れた方の中にはサッカー観戦そのものが初めてという女性もいた。試合は0‐8と惨憺たる結果だったが、今回のイベントでファン・サポーターの熱力、スタジアム観戦の疑似体験ができたおかげで、その女性は「今度はスタジアムで観戦してみたい」と興奮気味に話していた。
コロナ禍ではまだアウェー観戦が決して簡単なものではない。特に遠方となればそのハードルは高くなるわけで、だからこそ活用したいのがライブビューイングだ。河野も「こういう時に『HUB』に行ってみようという行動を喚起し、いずれそれが習慣化されれば嬉しいです」と期待を寄せる。
ちなみに、イベント当日は『HUB』ならではの仕掛けもあった。具体的には、この日が誕生日だった参加者ひとりにスペシャルドリンク、徳永や坂田との記念撮影などを提供したのだが、これもライブビューイングならではのサービスと言えるだろう。サプライズな形でスポットライトを浴びたその女性も「一生の思い出になりました」と満面の笑みを浮かべながらイベントを楽しんでいた。
FC東京と『HUB』をつないで“アウェーゲームの新たな楽しみ方”を提供しようと考えているのが、FC東京の主要株主でもある『ミクシィ』だ。アウェーゲームのいわゆる潜在需要を掘り起こすうえで、『ミクシィ』主導の『Fansta』は画期的なツールに映る。なにより事前告知で試合の放送店舗も把握できるのが魅力で、「アウェーゲーム=ライブビューイング」という認識が広がる可能性がある。事実、『ミクシィ』事業戦略室の中川敬介も次のように話す。
「店舗側で今まで難しかった事前の試合放送告知が当社と『DAZN』さんとの業務提携を通じてできるようになりました。それによって、従来一部の方が楽しんでいたものがよりポピュラーになればいいと考えています。今後『Fansta』の機能的にも、今は『どの店でどの試合がやっているか』で留まっているものを『こういう人たちが集まっています』『こういうイベントをやります』という雰囲気が伝わるようにしたいです。ハードルを下げて、どのお客さんでも来やすいようなメッセージを増やしたいです」
実際、この日、『「FC東京をお店で応援しよう!」キャンペーン』で『HUB』に訪れた方の中にはサッカー観戦そのものが初めてという女性もいた。試合は0‐8と惨憺たる結果だったが、今回のイベントでファン・サポーターの熱力、スタジアム観戦の疑似体験ができたおかげで、その女性は「今度はスタジアムで観戦してみたい」と興奮気味に話していた。
コロナ禍ではまだアウェー観戦が決して簡単なものではない。特に遠方となればそのハードルは高くなるわけで、だからこそ活用したいのがライブビューイングだ。河野も「こういう時に『HUB』に行ってみようという行動を喚起し、いずれそれが習慣化されれば嬉しいです」と期待を寄せる。
ちなみに、イベント当日は『HUB』ならではの仕掛けもあった。具体的には、この日が誕生日だった参加者ひとりにスペシャルドリンク、徳永や坂田との記念撮影などを提供したのだが、これもライブビューイングならではのサービスと言えるだろう。サプライズな形でスポットライトを浴びたその女性も「一生の思い出になりました」と満面の笑みを浮かべながらイベントを楽しんでいた。
FC東京と『HUB』をつないで“アウェーゲームの新たな楽しみ方”を提供しようと考えているのが、FC東京の主要株主でもある『ミクシィ』だ。アウェーゲームのいわゆる潜在需要を掘り起こすうえで、『ミクシィ』主導の『Fansta』は画期的なツールに映る。なにより事前告知で試合の放送店舗も把握できるのが魅力で、「アウェーゲーム=ライブビューイング」という認識が広がる可能性がある。事実、『ミクシィ』事業戦略室の中川敬介も次のように話す。
「店舗側で今まで難しかった事前の試合放送告知が当社と『DAZN』さんとの業務提携を通じてできるようになりました。それによって、従来一部の方が楽しんでいたものがよりポピュラーになればいいと考えています。今後『Fansta』の機能的にも、今は『どの店でどの試合がやっているか』で留まっているものを『こういう人たちが集まっています』『こういうイベントをやります』という雰囲気が伝わるようにしたいです。ハードルを下げて、どのお客さんでも来やすいようなメッセージを増やしたいです」
欧米では生活の一部にもなっているライブビューイングを日本でもより身近なものに──。『ミクシィ』はIT企業として、その目標に向かってどう取り組むかを模索しているところだ。そこの礎として重視しているのが「熱量の高いサポーター」(中川)であり、11月6日のイベントに関してはそのようなサポーターの集客に成功した印象がある。
「お酒を飲んで語るのは、クローズドな環境だからこそできます。そこじゃないと聞けない話とか、“ここにいる”という、ならではの空間を提供できればと考えています」(中川)
今回のイベントで0‐8の悲壮感がそこまでなかったように、パブでのライブビューイングは“ならではの雰囲気”があり、そこにはスタジアムでは味わえない醍醐味がある。
FC東京にとっても、これまであまり手付かずだった“アウェーゲームのマネタイズ”を考えるうえでライブビューイングは有効な手段になりそうだ。実際、『「FC東京をお店で応援しよう!」キャンペーン』では売上金の一部がクラブの運営費に充てられる「FC東京応援ドリンク」も発売されている。
FC東京が『ミクシィ』や『HUB』と協力して提供する新たな“娯楽空間”が、アウェーゲーム観戦の新たなスタンダードになるか。今後の展開に注目したい。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
FC東京をお店で応援しよう!
https://fansta.jp/campaign/fctokyo_202110