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関西NO1小学生、堂安律は根っからのスター気質!恩師&親友が証言する瞬く間のステップアップ【東京五輪メンバーのルーツ探訪】

カテゴリ:日本代表

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2021年07月17日

救世主は突然に――

高1の冬頃からトップチームに帯同。高3時にはクラブ史上6人目の飛び級昇格を果たした堂安。(C)Getty Images

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 東京五輪で悲願の金メダル獲得を期す、選ばれし22人。全世界注目の戦いに挑む彼らは、この大舞台に辿り着くまでどんなキャリアを歩んできたのか。

 7月8日発売の『サッカーダイジェスト』では、「ルーツ探訪」と題した特集を企画。恩師らの証言から読み解く、一人ひとりの成長物語を掲載している。

 今回ピックアップするのは、東京五輪で「10番」を背負うレフティだ。

 幼少期から不思議と周囲の人を惹きつける魅力があった少年は、どのチームにいっても輪の中心にいた。いまやA代表の常連。オランダやドイツのクラブでも存在感を放ち、根っからのスター気質である堂安律の「ルーツ」を紹介していく。

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――◆――◆――

「まさに救世主でした」

 西宮少年サッカースクール(以下西宮SS)を率いていた早野潤は、教え子のひとりを懐かしそうに振り返る。

 西宮SSは毎年、全国大会出場を目指してチーム作りを進めていた。最大の目標は6年生が主体となって出場する全日本少年サッカー大会だ。しかし当時3年生のチームに衝撃が走る。FW、MF、DFのセンターライン3人が一気に退団してしまったのだ。「来る者拒まず、去る者追わず」のスタンスだった早野も、さすがにチームの屋台骨を抜かれる事態に頭を抱えていた。

 そんなチームを救ったのが、彗星の如く現れたひとりの少年だった。

 2007年、宝塚市主催の小さな大会でのこと。抜けた3人と同じく3年生だった少年は、チームに初めて参加するとあって少し緊張気味だった。その少年に、早野は声をかけた。

「スパイクは持ってきているね」
「はい」
「いきなりフルで出てもうらうけど、いけるかな」
「大丈夫です」

 大会当日にメンバーを追加し、出場できる手筈を整えた。以前は隣町のチームに在籍していたその子の噂を耳にしたことがあったから、果たしてその実力はいかほどなのか、早野はその目で確かめたかった。

 しかしその少年は、早野の予想を遥かに上回るプレーを見せる。

「いやはや驚きましたね。他の子たちとはフットワークやドリブルのテクニックがまるで違いました。ボールを持てば、あっという間に3人、4人とかわしていってゴールを奪ってしまう。初参加のその大会でいきなりMVPと得点王になったんです。これは凄い子が来たぞと」
 
   ◆   ◆   ◆

 誰もが口を揃えて言う。

「とにかく負けん気が強い。でも明るくて、人を惹きつける魅力がある」

 兵庫県尼崎市で生を受けた堂安律は、8歳上の・麿(まろ)、3歳上の憂(ゆう)に次ぐ3兄弟の末っ子として生まれ、厳格な両親の下で育てられた。

「あの負けず嫌いは元からですね。ご両親がすごくパワフルでしたし、兄ふたりにも色々と叩き込まれたから勝気に育ったんでしょう。兄弟喧嘩をして泣かされると、逆に兄を泣かし返しに行くような子でした」

 そう笑いながら話すのは、3兄弟が幼少期に在籍した浦風FCで当時コーチを務めていた田村将行(現・代表)だ。

 堂安がサッカーに触れたのは3歳の時。兄ふたりの練習について行くのが大好きだった。田村は続けて記憶を呼び起こす。

「いつも母親に連れられてふたりの兄と一緒に来ましてね。練習場の隅でよくボールを蹴って遊んでいたんですよ。年上のお兄ちゃんたちが構ってくれるから楽しかったんでしょう。みんなが『上手だね』って褒めてくれるしね。でも当時から本当に上手かったですよ。インサイドキックを綺麗に蹴れていましたから。たいていの子は足を開けなくてできないんですけどね。そう考えると当時から何か違う感じはありましたね」

 4歳から浦風FCの練習に参加すると、小学校入学と同時にメンバーに正式に登録された頃には、その上手さはすでに際立っていた。

「当時はフォワードをやらせていて、2年生か3年生かの大会でディフェンダーを全員抜いて最後はゴールキーパーもあっさりかわしてゴールを決めてしまった。足も速いし、ドリブルも上手い。まるでマラドーナみたいでした」(田村)

 堂安の才能が伸び伸びと育っていったのは、浦風FC独自の練習環境がある。

「うちはあまり素走りをさせず、ゲーム中心のメニューでした。律くんがボールを持った時には自由にやらせていましたね。高学年に混ざっても、ドリブルとパスを上手く使い分けて、子ども離れしたプレーをしていました。あと身体は小さいけど当たり負けしなかった。兄貴によく鍛えられたんじゃないですかね」

 練習時間以外でも、兄ふたりと近所の小田南公園に行っては、ボールを追いかけていた。とにかくサッカー漬けの毎日だった。
 
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