【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「選手、監督、幹部と総入れ替え必至の来季ミラン――その礎となるべきはお世辞抜きで本田だ」

カテゴリ:メガクラブ

マルコ・パソット

2015年04月29日

どん底のミラン…ELの夢もインザーギ監督ももうおしまいだ。

あまりに無残だったウディネーゼ戦。方向性の定まらないフロント、経験不足の監督、使命感に欠ける選手たちが、ミランをここまで崩壊させてしまった。 (C) Getty Images

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 考えうる限りの最低なかたちで、ミランは終焉を迎えた……。
 
 ウディネのピッチで見たミランは、戦うこともなく、やる気もなく、自分たちらしささえもなかった。
 
 フィリッポ・インザーギの監督続投を決めた時、ミランの幹部はあることを彼に希望した。
 
 シーズンをミランらしい態度で終えること、終盤戦の試合を適切なメンタリティーでプレーすること、来シーズンに向けてチームがすぐに新たなスタートを切れる状態にすること――。
 
 集約すれば、シルビオ・ベルルスコーニ・オーナーにしろ、アドリアーノ・ガッリアーニ副会長にしろ、最も重要なのはヨーロッパリーグ(EL)出場権を手に入れることだと、はっきり言いたかったのだ。
 
 しかし、インザーギはその要望に応えることができなかった。ミランは、デルビー(ダービー=ミラノダービー)で不穏な亀裂を見せ、ウディネーゼ戦でついにどん底にたどり着いた。ELの夢もおしまい、インザーギもおしまいだ。
 
 彼は今シーズン最後まではどうにかミランを率いるだろうが、その後は“ベルルスコーニ時代で最もひどかった年の監督”という不名誉なレッテルとともにベンチを去るだろう。
 
 正直に言うと、選手たちはかなり以前から、インザーギのことを見限っていた。来シーズンのミランの監督が彼ではないと分かった頃から、そうした空気がロッカールームを支配していった。だから、誰も闘志もやる気も出すことができない。それがウディネでの敗戦で浮き彫りになってしまった。
 
 このことに、組織としての将来の不透明さも加わって、選手たちは完全にブラックアウトしてしまったわけだ。もっとも、だからといって、敗戦が正当化されるわけではない。
 
 ミランがここまでの状態に陥ってしまった責任は、全員にある。もう何年も選手の補強に金をかけなかったクラブ幹部、そして経験不足なだけでなく、自分の考えに固執しすぎて他者に口を挟ませなかった監督……。ひどい内容の試合の後、会見で様々な言い訳をするインザーギを、我々記者は何度も見てきた。
 
 怪我人が多かったから(確かに多かったが)、他のチームだってかなり苦しい戦いをしている(それと自チームの不甲斐ない戦いぶりは関係ないのでは?)、対戦相手の出来が良かったから(エンポリやキエーボのようなセリエA残留が目標のチーム相手でも?)――。
 
 彼の言葉を聞いていると、常にミランには未曾有の不運が襲いかかっているようだ。しかし実際は、テクニカルな面においても精神面においても、彼のチームのマネージメントが誤っていたことはもうはっきりしている。
 
 もちろん、選手たちにも非はある。誰も今のチームの状況を変えようと積極的に試みなかったし、誰もこのチームのリーダーになろうとはしなかった。そして誰も、苦労しているチームメイトに手を差し伸べようとはしなかった。「プロの手本」だとされている本田圭佑でさえも、何もできなかった。

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