来シーズンの体制や監督が不明では、選手補強すらできない…。

なまじっか欧州カップ戦の可能性を残すばかりに、指揮官の去就も決まらず、新シーズンへの準備が遅れるという現状……。そんななかでも本田については残留間違いなしとパソット記者は断言する。 (C) Getty Images
フィリッポ・インザーギ監督のアシスタントであるマウロ・タソッティは、ミラン在籍34年。近年のミランの歴史をつぶさに見てきた人物だ。その彼が数か月前、来シーズンについてこう語った。
「毎年毎年、ゼロからやり直していてはダメだ。来シーズンは、もっと高い位置からスタートしなくては」
これは、ミランにとって大事な問題だ。しかし、一体どこから? どのレベルから? そして何より、誰の下で?
これらの質問の答えは、現時点ではまだひとつも出ていない。我々にできることは、いくつかの想定をしてみることだ。何しろ可能性はいくつもあるのだ。来シーズンの監督が誰かは分からないし、それどころか来シーズンのチームのオーナーが誰になるかさえ分からない……。
シルビオ・ベルルスコーニ・オーナーに近い人間の話では、シーズンが終了する頃には全てが明らかになるというが、彼が売却する株が30パーセントになるか、60パーセントになるかで、状況は大きく変わってくる。
もし、ベルルスコーニが筆頭株主に居座り続けるなら、チームに対して一番影響力を持つアドリアーノ・ガッリアーニ副会長は、今のポストに留まるだろう。しかし、チームが外国人投資家の手に渡った場合、ガッリーニがこれまで占めていたポストは、新たなオーナーに信任された者の手に委ねられる可能性が大だ。
そうなれば、チーム自体が大きく変化する。だから今、2015-16シーズンのミランの顔ぶれがどのようなものになるかが見えてこないのである。
春は通常、次のシーズンに向けての土台作りが行なわれる季節だ。チームの幹部たちは水面下で夏のメルカートに向けて動き出し、予算と放出する選手、獲得する選手を天秤にかけながら、新たなシーズンに最高の選手が揃うよう画策する。
しかし、当然ながらこれらは、次シーズンの経営がどうなるのかが明確に決まっていなければ実行不可能である。
来シーズンの監督が誰になるのかが分からないことも大きな問題である。当然ながら、監督は自分の目指すプレーに合った選手を必要とする。その監督が決まっていないということは、どんな選手を獲得すればいいかが分からないということなのだ。
来シーズン、ヨーロッパリーグに出場できるかどうかが今もって不明なのも、問題のひとつとなっている。欧州カップ戦のあるなしで、そのシーズンに必要な選手の人数も変わってくる。今シーズンのように31人もの選手を抱えた状態で、リーグ戦だけを戦うのはきつい。出場できない選手に不満が溜まってくるのは、想像に難くないだろう。
そんななかで先日、出場機会のほとんどなかったパブロ・アルメロがミラン離脱を表明。ブラジルの移籍市場がオープンしている今、フラメンゴへの移籍を決意したのである。
他にミラネッロを出ていくことがほぼ決まっているのは、サリー・ムンタリだ。自分が来シーズンのミランで構想外にあることを知ると、チームに対し、以降のリーグ戦で起用しないよう自ら申し入れてきた。6月に移籍することはまず間違いないだろう。
「毎年毎年、ゼロからやり直していてはダメだ。来シーズンは、もっと高い位置からスタートしなくては」
これは、ミランにとって大事な問題だ。しかし、一体どこから? どのレベルから? そして何より、誰の下で?
これらの質問の答えは、現時点ではまだひとつも出ていない。我々にできることは、いくつかの想定をしてみることだ。何しろ可能性はいくつもあるのだ。来シーズンの監督が誰かは分からないし、それどころか来シーズンのチームのオーナーが誰になるかさえ分からない……。
シルビオ・ベルルスコーニ・オーナーに近い人間の話では、シーズンが終了する頃には全てが明らかになるというが、彼が売却する株が30パーセントになるか、60パーセントになるかで、状況は大きく変わってくる。
もし、ベルルスコーニが筆頭株主に居座り続けるなら、チームに対して一番影響力を持つアドリアーノ・ガッリアーニ副会長は、今のポストに留まるだろう。しかし、チームが外国人投資家の手に渡った場合、ガッリーニがこれまで占めていたポストは、新たなオーナーに信任された者の手に委ねられる可能性が大だ。
そうなれば、チーム自体が大きく変化する。だから今、2015-16シーズンのミランの顔ぶれがどのようなものになるかが見えてこないのである。
春は通常、次のシーズンに向けての土台作りが行なわれる季節だ。チームの幹部たちは水面下で夏のメルカートに向けて動き出し、予算と放出する選手、獲得する選手を天秤にかけながら、新たなシーズンに最高の選手が揃うよう画策する。
しかし、当然ながらこれらは、次シーズンの経営がどうなるのかが明確に決まっていなければ実行不可能である。
来シーズンの監督が誰になるのかが分からないことも大きな問題である。当然ながら、監督は自分の目指すプレーに合った選手を必要とする。その監督が決まっていないということは、どんな選手を獲得すればいいかが分からないということなのだ。
来シーズン、ヨーロッパリーグに出場できるかどうかが今もって不明なのも、問題のひとつとなっている。欧州カップ戦のあるなしで、そのシーズンに必要な選手の人数も変わってくる。今シーズンのように31人もの選手を抱えた状態で、リーグ戦だけを戦うのはきつい。出場できない選手に不満が溜まってくるのは、想像に難くないだろう。
そんななかで先日、出場機会のほとんどなかったパブロ・アルメロがミラン離脱を表明。ブラジルの移籍市場がオープンしている今、フラメンゴへの移籍を決意したのである。
他にミラネッロを出ていくことがほぼ決まっているのは、サリー・ムンタリだ。自分が来シーズンのミランで構想外にあることを知ると、チームに対し、以降のリーグ戦で起用しないよう自ら申し入れてきた。6月に移籍することはまず間違いないだろう。