新スター候補たちの台頭とベテラン戦士たちの奮闘
まだ春も来ていないフランスで、早くもバロンドール・レースが話題になっている。
世界一の個人褒賞であるバロンドール(『France Football』誌主催、毎年12月に受賞式)は昨年、新型コロナウィルスによるコンペティションの大混乱を受け、史上初の中止決断に追い込まれた。したがって、2021年のバロンドールは、2年ぶりの貴重なトロフィーとなる。
だが、早くも話題になっている理由は、そればかりではなさそうだ。
第一の理由は何と言っても、リオネル・メッシ(33歳)とクリスチアーノ・ロナウド(36歳)の苦戦。2007年に揃って3位入賞を果たして以来、一貫してバロンドール・レースを支配してきたこのふたりが、今年は揃ってチャンピオンズ・リーグ(CL)早期敗退。準々決勝にどちらもいない状況は2006年以来で、16年ぶりだ。
もちろん秋の投票まではまだ間があり、「ふたりが脱落した」とは言い切れない。ただ、形成を逆転するには相当のインパクトが必要だ。C・ロナウドは、クラブでの活躍に加え、ポルトガル代表でEUROを制覇する“悪魔的快挙”を実現するしかないだろう。メッシも同様にクラブでのタイトル奪取に加え、アルゼンチン代表でコパ・アメリカを華々しく制するしかない。
世界一の個人褒賞であるバロンドール(『France Football』誌主催、毎年12月に受賞式)は昨年、新型コロナウィルスによるコンペティションの大混乱を受け、史上初の中止決断に追い込まれた。したがって、2021年のバロンドールは、2年ぶりの貴重なトロフィーとなる。
だが、早くも話題になっている理由は、そればかりではなさそうだ。
第一の理由は何と言っても、リオネル・メッシ(33歳)とクリスチアーノ・ロナウド(36歳)の苦戦。2007年に揃って3位入賞を果たして以来、一貫してバロンドール・レースを支配してきたこのふたりが、今年は揃ってチャンピオンズ・リーグ(CL)早期敗退。準々決勝にどちらもいない状況は2006年以来で、16年ぶりだ。
もちろん秋の投票まではまだ間があり、「ふたりが脱落した」とは言い切れない。ただ、形成を逆転するには相当のインパクトが必要だ。C・ロナウドは、クラブでの活躍に加え、ポルトガル代表でEUROを制覇する“悪魔的快挙”を実現するしかないだろう。メッシも同様にクラブでのタイトル奪取に加え、アルゼンチン代表でコパ・アメリカを華々しく制するしかない。
第二の理由は、両雄の苦戦で新たなコンビが急浮上した点だ。アーリング・ハーランド(20歳)とキリアン・エムバペ(22歳)である。若き龍虎の戦いはいま、世界中の注目の的になっている。
フランスの至宝エムバペは、昨夏から今年にかけての半年間、コロナ禍による休暇不足とフィジカル調整の混乱、怪我、コロナ感染などでキャリア初のスランプに見舞われた。だがここへきて好調を取り戻し、敵地カンプ・ノウでのバルサ戦(4-1)では歴史的ハットトリックを披露。“理論的には”パリ・サンジェルマンとCLを含む全タイトルを狙える立場にあるうえ、フランス代表とともにEUROで輝くこともできる。
一方のハーランドは、20歳にしてCL14試合で20ゴールを叩き込むという、史上初の記録を樹立。2019年夏以降のCLゴール効率も、54分に1ゴールという脅威の統計だ(エムバペは116分に1ゴール、メッシは150分に1ゴール、ロナウドは160分に1ゴール)。ただ当面はドルトムントにいるうえ、ノルウェー代表が予選敗退を喫したEUROで輝くこともできない。
フランスの至宝エムバペは、昨夏から今年にかけての半年間、コロナ禍による休暇不足とフィジカル調整の混乱、怪我、コロナ感染などでキャリア初のスランプに見舞われた。だがここへきて好調を取り戻し、敵地カンプ・ノウでのバルサ戦(4-1)では歴史的ハットトリックを披露。“理論的には”パリ・サンジェルマンとCLを含む全タイトルを狙える立場にあるうえ、フランス代表とともにEUROで輝くこともできる。
一方のハーランドは、20歳にしてCL14試合で20ゴールを叩き込むという、史上初の記録を樹立。2019年夏以降のCLゴール効率も、54分に1ゴールという脅威の統計だ(エムバペは116分に1ゴール、メッシは150分に1ゴール、ロナウドは160分に1ゴール)。ただ当面はドルトムントにいるうえ、ノルウェー代表が予選敗退を喫したEUROで輝くこともできない。