現地時間３月９日に、チャンピオンズ・リーグ（CL）決勝トーナメント１回戦の第２レグが行なわれ、ドルトムントはホームにセビージャを迎えた。

　第１レグを３-２で制していたドルトムントは、この試合をアーリング・ハーランドの２ゴールで先行するも、その後２失点を喫し、ドローに終わる。だが、アグリゲートスコア５-４でベスト８進出を進出を決めた。

　今シーズンのハーランドは、CLで出場したすべての試合でゴールを挙げ、６試合で10ゴール・１アシストという驚異的なペースで得点を量産。さらにこの試合で、CL史上初となる４試合連続２ゴールという記録を樹立した。

　同試合の中継を担当していた英放送局『BT Sports』で、解説者として出演していた元イングランド代表FWピーター・クラウチ氏は「どうやって彼を止めたらいいか分からない」と若きストライカーを称えている。

「彼はもうワールドクラスの選手だ。あの年齢で信じられないけれどね。素晴らしいペースでスコアを重ねているし、パワー、ペース、攻撃力、すべてを持っている。ああいう若い選手は、これまでに見たことがない」
 

　また、現役時代はバイエルンとマンチェスター・ユナイテッドで活躍したオーウェン・ハーグリーブス氏も、怪物の凄さに驚嘆している。

「地球上全てのチームが、彼に興味を持っているだろう。今夏に移籍する可能性が高いはずだ。どんなチームであろうと彼の前に列を作って順番を待たなければならない。彼の存在はすべてのクラブにとって良い材料になるからだ。バルセロナはCFを必要としているし、レアル・マドリーは（カリム・）ベンゼマの代わりに、そしてプレミアリーグのチームもどこだって彼を欲しがる。まさに得点マシンだよ。こんなに簡単に、そして冷静にゴールを決めてしまう」

　試合後にハーランド本人は「クレイジーな試合で、突き抜けた素晴らしい勝利だ。少し疲れたけれど、次に進めたことはとても大きい。僕のも良いゴールだったと思う」と語っている。

　クラウチ氏はその様子を見守った後、「まるで先人たちがいなかったかのような脅威の存在だ。サッカー界のすべての記録を彼に打ち破られるかもしれないね」とコメント。20歳の怪物が切り開く、新たなフットボールの歴史の始まりを確信しているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部