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加速する若手の海外移籍――ビッグクラブ傘下入りと中小クラブからのスタート。飛躍への第一歩に最適な環境は?

カテゴリ:連載・コラム

元川悦子

2021年01月31日

世界的ビッグクラブからレンタルされる若手日本人選手が増加傾向に

海外キャリアの第一歩は選手によってさまざま。かつては中小クラブからステップアップしていくパターンが多かったが、近年ではビッグクラブから他クラブへのレンタル移籍も多い。写真は左上から時計回りに、松井、久保、板倉、本田。(C) Getty Images

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 1月29日のベルギー2部・ロンメル対ダインゼ戦。横浜FCから完全移籍したばかりの斉藤光毅が86分に登場し、新天地デビューを飾った。チームも4-2で勝利し、幸先のいい船出となった。

「やってやるぞという気持ちが強くなっています。1~2年後には欧州1部の強豪で活躍して、3~5年後くらいにプレミアリーグの強豪へステップアップし、チャンピオンズ・リーグ(CL)で点を取るのが目標です」と本人は意欲満々だったが、まずはロンメルの主力の地位を勝ち取ることが第一歩となる。

 斉藤の場合、ロンメルがマンチェスター・シティの傘下に入っているため、目覚ましい働きを見せれば、本体のトップチームに引き上げてもらえる可能性がある。それは一足先に欧州に参戦した板倉滉(フローニンヘン)、食野亮太郎(リオ・アベ)も一緒だ。レアル・マドリーからヘタフェに貸し出されている久保建英にしてもそうだが、世界的ビッグクラブに買われ、そこから他チームにレンタルされる若い日本人選手が増えているのが、最近の傾向と言っていい。

 海外移籍を熱望する20歳前後の若手選手にしてみれば、「マンC」や「レアル」という大看板の下でプレーできる安心感があるし、クラブ側も大化けしそうな才能を青田買いできるというメリットがある。双方の思惑が合致するから、そのケースが多くなっているのだろう。しかしながら、マンCの場合は30~40人もの若い才能を同じ扱いにしていて、イングランド復帰は狭き門。ほとんどの選手が片道切符で別の道を探すことになる。

 過去にも、アーセナルが食指を伸ばした稲本潤一(相模原)、宮市亮(ザンクト・パウリ)、浅野拓磨(パルチザン)が複数のレンタル移籍を経て、外に出されている。稲本はアーセナル復帰こそ叶わなかったものの、フルハム時代に大活躍し、完全移籍の一歩手前まで行った。が、ひざの大けがで話が立ち消えになり、そこからはトルコやフランスを渡り歩いている。爆発的なスピードを誇る宮市や浅野も高評価された時期はあったものの、アーセナルには戻れなかった。やはり「ビッグクラブからのレンタル」というのはそんなに甘い世界ではないのだ。

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