「乾のプレーぶりは個人的に評価したい」


青山のウズベキスタン戦のパフォーマンスはもちろん良かったのだが、長短織り交ぜた精度の高いパスと判断力は縦に速いチームにフィットするはず。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
現役時代は平塚や仙台などでプレーし、自慢の左足で日本代表としても活躍した岩本輝雄氏が、元選手ならではの鋭い視点でJリーガーのパフォーマンスや監督の采配をリアルにジャッジ!!
世界のサッカーにも精通し、国内外の戦術を研究する日々を送る“サッカーおたく”岩本氏の眼にはどのように映ったのか――。
第4回は、ハリルホジッチ監督就任2戦目となる日本代表対ウズベキスタン代表を採点してもらった。
【PHOTOギャラリー】日本 5 -1 ウズベキスタン
――◆――◆――
■日本代表■
――先発出場――
GK
1 川島永嗣 6.5
不安定な時期もあったが、この日は安定していた。失点はしたが、あれは仕方ない。出る場面の判断も誤らなかったし、キックもそこそこ。良い状態に戻ってきているのかな。
DF
2 内田篤人 5.5
大きな見せ場もなく、無難に与えられたポジションをこなした。怪我の影響か、良くもなかったし、悪くもなかったけど、本来のパフォーマンスを考えると……。
6 森重真人 6
球際も強いし、ポジショニング、フィードも良かった。落ち着いてプレーしていたと思う。読みが良いから(相手の)縦の動きにはCBとして対応できるのは普通かもしれないけど、横に振られた時も速かったのがポイントだと思う。
19 昌子 源 5.5
代表デビューながら安定はしており、カバーリングもフィードも悪くなかった。ただ高さでやられていた印象。CBだけのせいではないが……。今後の伸びしろを考えて、敢えて厳しくつけさせてもらった。
24 酒井高徳 6
1対1に非常に強かった。守備に関しては計算ができる選手だと思う。ただ、攻撃に関してはすごく良いプレーっていうのはほとんどなかった。ハリルホジッチ監督は「縦に速く」と指示しているみたいだから、上がる時間やタイミングが今まで以上に難しいのかな。
MF
15 今野泰幸 6
潰しも早いし、危機察知能力が高い。セカンドボールを拾うのも上手いから、掃除係として今のチームのボランチに合っていると思う。今日も中盤の危ない場所で相手を潰していたし、安定していた。確かに攻撃面で違いは作り出せないけど、縦への速さを前面に押し出すなら特に問題はないはずだ。
28 青山敏弘 7.5 MOM
今日はスーパーミドルで先制点を決めたし、パフォーマンスはすごく良かった。ボールを持った時にショートパスは良いし、ダイレクトで縦につけるのも得意だし、サイドチェンジで相手を振るのも上手いし、一番良いように映った。長短どちらのパスも精度が高く、どのプレーを選択するかの判断も早い。このサッカーに合っていると思う。
10 香川真司 6
常に2ボランチの間、相手が嫌なところを狙っていた。彼の動きはこれから上を目指す人たちにとって、トップ下の動きの手本だよね。そしてターンの速さも一級品。キュッと前を向いて、その瞬間には次がイメージされているから、必ずなにかが起きる。調子は戻ってきている。ただ、得点もアシストもなかったのが残念だ。
FW
4 本田圭佑5.5
相手を背負ってのボールの受け方はやはり際立っていた。香川の動きを見て、タイミング良く入ってきて縦パスを引き出す。ポジション取りも素晴らしかったし、難しい場面も難なくこなしていた。いつもどおりと言えばいつもどおりだが、決定的な仕事はできなかったし、もっとできるはずとの期待を込めて厳しめにしている。
9 岡崎慎司 7
相変わらず良い動きをしていた。大きな相手にも負けることなくボールが収まるし、最終ラインの裏にも走るし、危ないシーンには顔を出すし、ゴールもさすがだった。守備もサボることなく頑張るし、攻守で相手にとって厄介な選手だ。今はCFがボールをキープできないとサッカーにならないけど、彼はどんな相手でも取られることなくキープできて、しっかり味方に渡せる。日本代表に欠かせない存在というのを再認識させたと思う。
8 乾 貴士 6
乾に関しては評価が分かれると思う。良いところまで侵入はするけど、最後の最後で大きな仕事ができなかった。ただ、ファーストタッチが抜群に上手なサイドハーフがあれだけ速く、斜めに、ペナルティエリアへ入ってくるのは、相手は絶対に嫌なはず。それを彼自身が知っているし、実践できていたと思う。チームの2点目も乾のアタックがあったからこそ。切り込んだ時に最後までやり切ること、つまり、ペナルティエリア内でのスケールの大きさがもう少し加われば絶対に外せない選手になる。期待しているよ。
世界のサッカーにも精通し、国内外の戦術を研究する日々を送る“サッカーおたく”岩本氏の眼にはどのように映ったのか――。
第4回は、ハリルホジッチ監督就任2戦目となる日本代表対ウズベキスタン代表を採点してもらった。
【PHOTOギャラリー】日本 5 -1 ウズベキスタン
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■日本代表■
――先発出場――
GK
1 川島永嗣 6.5
不安定な時期もあったが、この日は安定していた。失点はしたが、あれは仕方ない。出る場面の判断も誤らなかったし、キックもそこそこ。良い状態に戻ってきているのかな。
DF
2 内田篤人 5.5
大きな見せ場もなく、無難に与えられたポジションをこなした。怪我の影響か、良くもなかったし、悪くもなかったけど、本来のパフォーマンスを考えると……。
6 森重真人 6
球際も強いし、ポジショニング、フィードも良かった。落ち着いてプレーしていたと思う。読みが良いから(相手の)縦の動きにはCBとして対応できるのは普通かもしれないけど、横に振られた時も速かったのがポイントだと思う。
19 昌子 源 5.5
代表デビューながら安定はしており、カバーリングもフィードも悪くなかった。ただ高さでやられていた印象。CBだけのせいではないが……。今後の伸びしろを考えて、敢えて厳しくつけさせてもらった。
24 酒井高徳 6
1対1に非常に強かった。守備に関しては計算ができる選手だと思う。ただ、攻撃に関してはすごく良いプレーっていうのはほとんどなかった。ハリルホジッチ監督は「縦に速く」と指示しているみたいだから、上がる時間やタイミングが今まで以上に難しいのかな。
MF
15 今野泰幸 6
潰しも早いし、危機察知能力が高い。セカンドボールを拾うのも上手いから、掃除係として今のチームのボランチに合っていると思う。今日も中盤の危ない場所で相手を潰していたし、安定していた。確かに攻撃面で違いは作り出せないけど、縦への速さを前面に押し出すなら特に問題はないはずだ。
28 青山敏弘 7.5 MOM
今日はスーパーミドルで先制点を決めたし、パフォーマンスはすごく良かった。ボールを持った時にショートパスは良いし、ダイレクトで縦につけるのも得意だし、サイドチェンジで相手を振るのも上手いし、一番良いように映った。長短どちらのパスも精度が高く、どのプレーを選択するかの判断も早い。このサッカーに合っていると思う。
10 香川真司 6
常に2ボランチの間、相手が嫌なところを狙っていた。彼の動きはこれから上を目指す人たちにとって、トップ下の動きの手本だよね。そしてターンの速さも一級品。キュッと前を向いて、その瞬間には次がイメージされているから、必ずなにかが起きる。調子は戻ってきている。ただ、得点もアシストもなかったのが残念だ。
FW
4 本田圭佑5.5
相手を背負ってのボールの受け方はやはり際立っていた。香川の動きを見て、タイミング良く入ってきて縦パスを引き出す。ポジション取りも素晴らしかったし、難しい場面も難なくこなしていた。いつもどおりと言えばいつもどおりだが、決定的な仕事はできなかったし、もっとできるはずとの期待を込めて厳しめにしている。
9 岡崎慎司 7
相変わらず良い動きをしていた。大きな相手にも負けることなくボールが収まるし、最終ラインの裏にも走るし、危ないシーンには顔を出すし、ゴールもさすがだった。守備もサボることなく頑張るし、攻守で相手にとって厄介な選手だ。今はCFがボールをキープできないとサッカーにならないけど、彼はどんな相手でも取られることなくキープできて、しっかり味方に渡せる。日本代表に欠かせない存在というのを再認識させたと思う。
8 乾 貴士 6
乾に関しては評価が分かれると思う。良いところまで侵入はするけど、最後の最後で大きな仕事ができなかった。ただ、ファーストタッチが抜群に上手なサイドハーフがあれだけ速く、斜めに、ペナルティエリアへ入ってくるのは、相手は絶対に嫌なはず。それを彼自身が知っているし、実践できていたと思う。チームの2点目も乾のアタックがあったからこそ。切り込んだ時に最後までやり切ること、つまり、ペナルティエリア内でのスケールの大きさがもう少し加われば絶対に外せない選手になる。期待しているよ。