長谷部誠の居場所は、本当にもうないのか?“引退報道”の舞台裏を読み解く――【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2020年12月14日

フランクフルト監督が引退に言及、現地紙が報道

ブンデス最年長プレーヤーとして戦い続けている36歳の長谷部。(C)Getty Images

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 長谷部誠が夏で引退する。
 
 ドイツ・メディアでそんなニュースが世間をにぎわしている。

 現地紙『Frankfurter Rundschau』は「アイントラハト・フランクフルトが世代交代へ。長谷部誠の引退が目前に」という見出しで記事を出した。

 要約してみよう。

 これまで、フランクフルトのアディ・ヒュッター監督はリーグ内でも平均年齢の高いスタメンをピッチに送っていたが、現在は若手を積極的に起用している。第1節ビーレフェルト戦で先発した選手の平均年齢は29.2歳だったが、第10節ドルトムント戦では27歳まで下がった。

 21年1月に37歳となる長谷部誠は、ここ数試合で出場機会を得ていない。ヒュッター監督は会見で「今度の夏には、かなりの確率で彼のサッカー選手キャリアは終わりを迎えるのかもしれない」と言及した。「マコトがプレーするということはマルティン・ヒンターエッガーかエバン・エヌディカがプレーしないということだ」とも述べた。

 ヒンターエッガーはフランクフルトのDF陣で最も必要とされている選手だ。そしてエヌディカはその資質の素晴らしさを高く評価されており、首脳陣からもさらなる成長が期待されている。こうした見解から、ほかのドイツ・メディアの記事を見ても「長谷部の居場所はもはやない」という論調が強い。
 
 クラブとしての哲学を大切にしながらチーム作りを進めるのは正当なものだ。ただ、あくまでも現時点では、という視点の話だ。

 ここから残りのシーズンで、ヒンターエッガーとエヌディカが負傷することなく、チームが一度も不調に落ち込むことなく、期待された選手が順調に成長を遂げていくのであれば、長谷部がプレーする機会は、訪れないのかもしれない。

 しかし、そんな保証はない。エヌディカが期待されていたのは今シーズン開幕前からだ。プレシーズンの3バックの布陣は、右にキャプテンのダビド・アブラアム、センターにヒンターエッガー、そして左CBでレギュラーを獲得していたのはエヌディカだった。長谷部は、バックアップ要因との見方が強かった。

 だが、開幕前にエヌディカが負傷離脱したことで、急に序列が変わった。そして、長谷部は開幕から第7節シュツットガルト戦まで全試合フル出場したのだ。

 36歳のベテランプレーヤーは常々、「サッカー界ではすぐにすべてが変わることがある」と口にしているが、まさにそうではないか。昨シーズンにしても後半戦に向けてヒュッター監督が3バックから4バックへシステム変更を決断した時点で、「長谷部の居場所はない」と囁かれた。

 だが、ベテランは度々アンカーで起用されてはチームに貴重な勝点をもたらす活躍を見せた。ヨーロッパリーグのザルツブルク戦で相手のあらゆる攻撃をコントロールした試合は、地元メディアから大絶賛された。
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