カルチョメルカートの生番組に出演しているその時――。
チェルシーがフィオレンティーナからクアドラードを獲得し、シュールレをヴォルフスブルクに売却するという2つのディールは、他のメディアに先駆けてスクープを打つことができた。
クアドラードは、モウリーニョ監督のたっての希望による補強だ。1月初旬、その第一報が私の携帯電話に届いたのは、ちょうどカルチョメルカートの番組に生出演している時だった。
モウリーニョが何人かのエージェントを自宅に招いてディナーをとっていたところ、クアドラードが欲しいという話が出て、その場にいたエージェントのひとり(もちろん名前は言えない)がSMS(携帯電話のショートメール)を送ってきたのだ。
そこから始まった移籍交渉は複雑かつ難しいものだった。フィオレンティーナが付けた値札は3500万ユーロ(約49億円)。これは契約書に記された契約解除の違約金であり、1ユーロたりとも値引きするつもりはないというのがフィオレンティーナの一貫した姿勢だった。
チェルシーがファイナンシャル・フェアプレーに抵触せずに獲得にこぎつけるには、これと同程度の金額で誰かを売却しなければならない。つまりはクアドラードの獲得とシュールレの放出は完全にセットだったのだ。
ヴォルフスブルクが当初チェルシーに提示した条件は、2800万ユーロ(約39億2000万円)+ボーナスという不十分なものだった。チェルシーはこれに応じず、ヴォルフスブルクは2回に渡ってオファー額を引き上げ、最終的には3200万ユーロ(約44億8000万円)という大金を積んでシュールレを買い取った。
この事実ひとつとっても、ヴォルフスブルクがヨーロッパでもっとも豊富な資金を持つクラブのひとつであることがわかる。実際ヴォルフスブルクは、デストロの獲得にも乗り出していた。
ローマに対して移籍金3000万ユーロ(約42億円)、デストロには年俸400万ユーロ(約5億6000万円)をオファーしていたのだ。しかしデストロ本人にはドイツに行く意思がなく、彼は好条件を蹴ってレンタルでミランに移籍する選択をした。
一方、フィオレンティーナとチェルシーは違約金の支払い方法に関して妥協点を見出し、その交渉に決着をつけた。通常、契約解除の違約金には、解除から5日以内にキャッシュで全額支払うという条件が付く。しかし両クラブは、チェルシーが半額の1750万ユーロ(約24億5000万円)を即金で、残る半分を2年分割で支払うという条件で折り合いをつけた。
この時点で移籍期限まで数日の余裕があった。しかし交渉は、ここからまたしてももつれることになる。
クアドラードは、モウリーニョ監督のたっての希望による補強だ。1月初旬、その第一報が私の携帯電話に届いたのは、ちょうどカルチョメルカートの番組に生出演している時だった。
モウリーニョが何人かのエージェントを自宅に招いてディナーをとっていたところ、クアドラードが欲しいという話が出て、その場にいたエージェントのひとり(もちろん名前は言えない)がSMS(携帯電話のショートメール)を送ってきたのだ。
そこから始まった移籍交渉は複雑かつ難しいものだった。フィオレンティーナが付けた値札は3500万ユーロ(約49億円)。これは契約書に記された契約解除の違約金であり、1ユーロたりとも値引きするつもりはないというのがフィオレンティーナの一貫した姿勢だった。
チェルシーがファイナンシャル・フェアプレーに抵触せずに獲得にこぎつけるには、これと同程度の金額で誰かを売却しなければならない。つまりはクアドラードの獲得とシュールレの放出は完全にセットだったのだ。
ヴォルフスブルクが当初チェルシーに提示した条件は、2800万ユーロ(約39億2000万円)+ボーナスという不十分なものだった。チェルシーはこれに応じず、ヴォルフスブルクは2回に渡ってオファー額を引き上げ、最終的には3200万ユーロ(約44億8000万円)という大金を積んでシュールレを買い取った。
この事実ひとつとっても、ヴォルフスブルクがヨーロッパでもっとも豊富な資金を持つクラブのひとつであることがわかる。実際ヴォルフスブルクは、デストロの獲得にも乗り出していた。
ローマに対して移籍金3000万ユーロ(約42億円)、デストロには年俸400万ユーロ(約5億6000万円)をオファーしていたのだ。しかしデストロ本人にはドイツに行く意思がなく、彼は好条件を蹴ってレンタルでミランに移籍する選択をした。
一方、フィオレンティーナとチェルシーは違約金の支払い方法に関して妥協点を見出し、その交渉に決着をつけた。通常、契約解除の違約金には、解除から5日以内にキャッシュで全額支払うという条件が付く。しかし両クラブは、チェルシーが半額の1750万ユーロ(約24億5000万円)を即金で、残る半分を2年分割で支払うという条件で折り合いをつけた。
この時点で移籍期限まで数日の余裕があった。しかし交渉は、ここからまたしてももつれることになる。