J1数クラブが争奪戦を繰り広げた大学サッカー界屈指の点取り屋、鹿屋体育大・藤本一輝が大分入団内定を掴むまで

カテゴリ:大学

安藤隆人

2020年06月24日

鳥栖U-15から静岡学園への進学を希望するも…

鹿屋体育大のエース藤本。来季の大分入団内定が決まった。写真:安藤隆人

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 大学サッカー界屈指の点取り屋である鹿屋体育大の10番・藤本一輝。攻撃的なポジションであればどこに入ってもゴールを奪える万能型アタッカーは、J1数クラブが争奪戦を繰り広げた末に、来季から大分トリニータに加わることが決まった。

「昔は『数打てば当たる』という感覚でプレーをしていましたね。とにかくゴールを決めればいいと思うところがあって、とにかくシュートを打つために『一人で行ってしまえ!』とドリブルでどこまでも運んでいくような選手でした。当時は『それで点が取れているのだから何が悪いんだ』という感覚で、それによって周りからの信頼を得られなかった時期もありました。でも、だんだん考え方も変わってきて、周りを生かすためにボールを運ぶというプレーの重要性を学んでからは、一気に自分の引き出しが増えた。そこからよりプレーの精度が上がっていく感覚でした」

 今月、内定を発表した彼へのリモートインタビューを実施すると、藤本はこう口を開いてこれまでのサッカー人生を振り返ってくれた。パスとドリブルの使い分けがうまく、どこからでも点が取れるアタッカーが形成された歴史と経緯を紐解いていく。

 藤本は福岡市南区出身。地元の油山カメリアFCでプレーし、中学進学時はアビスパ福岡U-15のセレクションには合格できなかったが、サガン鳥栖U-15のセレクションには合格。電車で佐賀に通う日々をスタートさせた。

 鳥栖U-15では中2まではチームの戦い方にフィットせずにレギュラーを掴めなかったが、中3になると同い年のMF石川啓人(現・ロアッソ熊本)が中3でU-18に昇格したため、代わりに10番を託されるなど不動のレギュラーに。打開力に長け、チームメイトの藤川虎太朗(現・ジュビロ磐田)と共に攻撃の要となった藤本はU-18への昇格の話もあったが、ずっと憧れているチームがあった。

「小学校時代の恩師であるカメリアの加藤義裕監督が静岡学園出身で、ドリブルや個人技を重視したサッカーが楽しくて仕方がなかったんです。なので、ずっと『静岡学園に行く』と心に決めていました」

 U-18昇格を断り、静岡へ行く決意を固めた。しかし、静岡学園の練習に2度参加をするも、結果は推薦入学を勝ち取れず。ちょうどこの時、加藤監督の弟の出身校である藤枝明誠高から熱烈なオファーをもらっていた。

「明誠はバスケットボールも強くて、明誠のバスケのスカウトが2個上の姉の中学のバスケチームの臨時コーチをやっていたんです。加藤監督の弟さんと、その縁もあって明誠からは誘いを受けていたので、静学に行けないのなら、静学を倒す側に回りたいと思って行くことを決めました」
 
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