なぜクラシコで輝けるのか? マルチに活躍する“マドリーキラー”の矜持【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2019年12月18日

マドリーからオファーを受けた経験も

指揮官が中盤への再コンバートを試みたが、チーム事情でまた右SBに。マルチなS・ロベルトはチームに不可欠な存在だ。(C)Getty Images

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 クラシコを目前に控えセルジ・ロベルトが再び右サイドバックで輝きを増している。

 開幕前にエルネスト・バルベルデ監督はこのカンテラ上がりの27歳を中盤に固定する方針を示していたが、ネウソン・セメドの怪我による約1か月間の戦線離脱(14日のレアル・ソシエダ戦で復帰)とムサ・ワゲの経験不足を理由に右サイドバックとしての起用が増加。背後をしっかりカバーしてくれるイバン・ラキティッチのスタメン復帰も後押しにここ数試合、パフォーマンスは確実に上向いている。

「(14歳でカンテラに入団してから」長くバルサのフィロソフィーに慣れ親しんできた。チーム戦術の特徴は把握できているし、各ポジションでどういう動きをすればいいかもチームメイトのプレーを通じて観察するように心がけてきた。身体能力に恵まれているのもプラスになっている。サイドバックは特に上下動を繰り返さないといけないポジションだからね。もちろん足下のテクニックを求められるのは言うまでもない」

 セルジ・ロベルト本人はポジションを問わないマルチな活躍の秘訣についてこう説明する。

 最近のパフォーマンスにはロッカールーム内でも「コンディションはすごぶる良さそうだ。アトレティコ(マドリー)戦でも、成熟したプレーを見せていた」と称賛の声が飛び交うが、そのアトレティコと並んでセルジ・ロベルトにとってもっとも相性のいい相手がレアル・マドリーなのだ。

 実は、ジムナスティック・タラゴナのカンテラに在籍していた当時、マドリーからオファーを受けたことがある。その数日後、バルサから獲得打診の連絡が入り話は立ち消えとなった男は、マドリーキラーぶりについてはこう持論を語る。

「偶然的な部分もあるけど、アトレティコやマドリーが相手だとモチベーションが自ずと高まるからね。それと強豪同士の対戦で、お互い自陣で閉じこもるようなことはせず正面からぶつかり合う展開が多い。攻撃する側にとっては楽な部分もあるんだ」。

 その一方で、「試合前にはマッチアップするかもしれない選手の映像は必ずチェックする」と対戦相手の研究にも余念がない。こうした努力の甲斐もあって、2015年以降、直近7試合のクラシコで6アシストを記録。これは9のリオネル・メッシに次ぐ数字で、そのメッシの決勝ゴール(16-17シーズン、バルサが3-2で勝利)の起点になった自陣深い位置から長い距離を持ち上がったドリブルなど、印象に残るプレーも少なくない。
 
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