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名門・東福岡が予選敗退…鹿島入団内定の逸材アタッカーが“もう一度”スタンドに歩み寄ったワケ

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2019年12月05日

負傷でインターハイを棒に振り、U-17W杯も選外に…「本当に悔しい1年」

後半途中からの出場で存在感を放った荒木。ゴールの匂いを漂わせたが…。写真:松尾祐希

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表彰式では涙が止まらなかった。高校最後のシーズンは「本当に悔しい1年」と振り返った。写真:松尾祐希

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 涙が止まらなかった。

“赤い彗星”のキャプテンと10番を任され、迎えた最後の冬。支えてくれたスタッフや仲間のために。全力で戦った先に待っていたのは予期せぬ結末だった。

 12月4日に行なわれた全国高校サッカー選手権・福岡県予選の決勝。筑陽学園と対戦した東福岡の荒木遼太郎は、プレミアリーグWESTの大津戦で負った右足首の負傷で、ベンチからのスタートとなった。

 チームは思うように攻撃を組み立てられず、前半を終えて0-0。「前半は様子を見て、ワンポイントで投入したい」と森重潤也監督が話した通り、荒木の出番は後半早々にやってくる。後半8分に投入されると、スタジアムが一気に湧いた。ピッチに足を踏み入れると、10番が真っ先に歩み寄ったのは副キャプテンの丸山海大。腕章を受け取ると、左腕に巻いた。

「流れを変えて得点を取ってくれ」

 指揮官から檄を飛ばされて送り出されると、攻撃センスを活かしたゲームメイクで流れを引き戻す。怪我の影響でキックに不安を残していたとはいえ、ボールの引き出し方や展開力は流石の一言。交代直後に左サイドで突破を図り、ゴール前でFKを獲得するなど、決定機を作り出す雰囲気も醸し出していた。

 しかし、その矢先の後半29分、一瞬の隙から失点してしまう。残された時間は約10分。パワープレーを仕掛けたチームを後方から支援し、ボールを拾っては展開し、なんとか局面の打開を試みた。しかし――。決定的な仕事は果たせず、そのままタイムアップの笛を聞いた。

 県大会決勝で幕を閉じた高校サッカーでの挑戦。2年次から将来を嘱望され、来季から鹿島でプレーする逸材が背負った期待からすれば、歯痒い結果だった。

 今年は夏のインターハイを左膝の負傷で棒に振り、その影響で有力視されていた10月下旬のU-17ワールドカップも選外に。「本当に悔しい1年」と荒木が振り返った通り、全国レベルや代表では何も残せずに終わった。だが、キャプテンとして歩んだ高校ラストイヤーは決して無駄ではない。

「メンタル面や厳しいことを言われ続けても、そこを跳ね返すところは一番成長できた」
 
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