「市船との試合は全国の決勝みたいなもの」予選で散った流経大柏の主将が語ったライバルへの想い。退任する名将からは…

カテゴリ:高校・ユース・その他

江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

2019年12月01日

2年連続で選手権準優勝

試合後に市立船橋のキャプテン町田に千羽鶴を託した八木(右)。その表情は晴れやかだった。写真:田中研治

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 その目に涙はなかった。

 11月30日に開催された第98回全国高校サッカー選手権の千葉県予選決勝で、流経大柏はライバルの市立船橋に2-3で敗戦。一昨年は前橋育英、昨年は青森山田に屈し、本大会で2年連続準優勝に終わっている千葉の雄の全国制覇の夢は、ここで潰えた。

 昨年の決勝のピッチにも立ったキャプテンの八木滉史(3年)は試合後、清々しい表情だった。

「2年連続の準優勝ということで周りから『今年こそ』と期待され、少しはプレッシャーもありましたが、(過去2年のことにはとらわれず)自分たちの代で結果を残す、その結果が全国優勝になればいいと思っていました。残念ですけど、悔いはないです」

 市立船橋がすでに先手を取る展開だったということもあるが、押し込んでいたのは流経大柏だった。それは、シュート数13対7、コーナーキック10対3という数字からも明らかだ。ただ、決定力の差が明暗を分けた。

「お互いにストロングポイントがあって、自分たちも自信を持っていた。最後は(鈴木)唯人(3年)にやられてしまった。あそこで2本のうち1本を仕留めるのはさすがストライカーだなと」

 振り返ったのは後半17分のシーンだ。流経大柏が2-2の同点に追い付いた、わずか1分後のことだった。裏のスペースに抜け出た“市船の10番”鈴木のシュートを一度はGK松原颯汰(2年)が防いだものの、その跳ね返りを左足で決められ、これが決勝点となった。

 試合後、八木は市立船橋の主将・町田雄亮(3年)に千羽鶴を手渡した。

「千葉県代表は全国大会に出ればいつも上位に行きますし、市立船橋との試合が全国大会の決勝みたいなもの。お互いにそういう気持ちでやっていた。この結果にどうこう言うことはできないですし、今度は市船を応援する番です。千葉代表として日本一になってほしい」

 今年度限りで退任する名将・本田裕一郎監督からは、「負けてしまってものは仕方ない。ここで終わりじゃないし、人生の通過点に過ぎない。折れることなく、これからも頑張れ」という言葉を掛けられたという。

 

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