元鹿島・青木剛が感じた社会人リーグの現実 vol.2「南葛SCの2019年は“難しいシーズン”でした」

カテゴリ:特集

伊藤 亮

2019年11月05日

「チームのターニングポイントがあった」

初の東京都リーグ挑戦となった青木。南葛SCでの初めてのシーズンを振り返ってもらった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 “常勝”鹿島アントラーズの主力として数々のタイトル獲得に貢献し、J1・400試合出場という実績を引っ提げて南葛SCにやってきた青木剛。
 
 しかし、そんな歴戦の選手をもってしても、Jリーグと社会人リーグの違いに対応するのは簡単なことではなかったという。それでも周囲の期待に応えようとするかのように、試行錯誤を続けながらシーズンを戦い抜いた。
 
 南葛SCの2019年の成績は、7位で幕を閉じた。残ったのは、目標としていた関東リーグ昇格、その権利を得るリーグ3位以内に入れなかったという現実だ。
 
 3回シリーズの第2回では、青木剛が南葛SCにやってきて、1年間見てきた今シーズンのチームについて振り返ってもらう。
 
――◆――◆――
 
 青木は2019年シーズンを「難しいシーズンだった」と表現する。
 
「東京都1部リーグは簡単ではないな、と早い段階から感じていました。相手チームはどこも引き込んでブロックを作りながら、セットプレーやカウンターでワンチャンスを狙ってきました。どちらかというと“現実的なサッカー”といいますか。試合中に相手の選手が言ってるんです。『絶対ワンチャンスが来るからそれまで耐えて、狙っていこう』と。すごく割り切っていて、“南葛に一泡吹かせてやろう”という雰囲気が尋常じゃないくらい伝わってきて。それでボール支配率でいえば6:4か7:3くらいで、南葛が握っているのに崩し切れず、逆に相手の狙い通りに少ないチャンスを決め切られて……という悔しい思いを何度もしました」
 
 今シーズンを語るうえで、他の選手たちもインタビューで引き合いに出すのが開幕戦の明治学院スカーレット戦(2-2で引き分け)と4節の駒澤大学 GIOCO 世田谷戦(0-2で敗戦)。「運動量も豊富でやることを徹底してくる大学生チーム相手に社会人チームは苦しむというのは情報としてあって、実際に勝てなかった」と振り返る。
 
 そして南葛SCは6節でCERVEZA FC 東京にも敗れてしまう(0-2)のだが、この頃に「チームのターニングポイントがあった」と青木は記憶している。
 
「勝ち切れず波に乗れない中で、この先チームがどういう方向性で戦っていくか。それをしっかりとミーティングして決めて意思統一しようと。結果『つなぐサッカーをしよう』ということに決まったんです」
 
 普段の練習から「つなぐ」意識をより徹底するようになった。試合でも、相手が前からプレスをかけてきてもロングボールを蹴らず後方からつないではがす。相手がセットしてきても落ち着いてつないで崩す。それがチームとしての共通認識になった。
 
「立ち上がりから相手が勢いよく前から来た時、相手を裏返すように背後にボールを流し込んで試合が落ち着くまで割り切る選択もあったと思います。でも、つなぐサッカーをしようと決めたので貫こうとする。すると相手に引っかかったりかみ合わなかったりする部分が出てくる。つなぐサッカーを志向している以上、ミスは生まれるものです。そのミスが出た時にみんなでカバーし合ってピンチを防ぐことが重要になるのですが、カバーしきれずにやられてしまうシーンも多かった。感覚としては、何の予感もないようなところで失点してしまった印象が強いです。セットプレーでも一発では決められなくても、そのこぼれ球を拾われ2回目のクロスでやられてしまうとか……」
 

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