中盤の構成力低下が顕著なバルサ。ブスケッツはその「最大の被害者」だ【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2019年10月21日

黄金時代を知る数少ない重鎮

今シーズンはここまで公式戦9試合に出場しているブスケッツ。途中でベンチに下がる試合も少なくない。(C)Getty Images

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 セルヒオ・ブスケッツは長年にわたってバルセロナで不動の地位を築いてきた。ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるバルサが前人未踏の6冠(同年に行われたスーペルコパ、UEFAスーパーカップ、クラブ・ワールドカップも含む)を達成した2008―09シーズンにトップチームにデビュー。当初はまったく無名の存在だったが、前シーズン、Bチームで指導していた指揮官は中盤の仕切り役としての確かな実力を信頼し抜擢すると、ブスケッツは見事にその期待に応えたのだった。

 それから11年の歳月が経過。現チームの中でその6冠を境にスタートした黄金時代の生き残りは、ブスケッツに加え、リオネル・メッシとジェラール・ピケの3人のみとなった。またペップ・バルサとは重ならなかったが、ルイス・スアレスもストライカーとしての実績に加え、そのパーソナリティー、そしてメッシとの親密な友人関係も勘案すれば、この重鎮組に加えることができるだろう。

 功労者に見切りをつけるのは世界中のどのクラブであっても、多大な労力を要する。フットボールの歴史に金字塔を打ち立てたチームの中心選手であればなおさらだ。しかし時の流れは残酷だ。血の入れ替えはたとえ多くの痛みを伴ったとしても、やり遂げなければならない。
 
 しかしバルサは数年にわたって放置し続け、何人かの主力がポジションを脅かすライバル不在という状況を作ってしまった。上記に挙げた4人はその代表格だが、この中でメッシは別格の扱いをする必要がある。もはや存在そのものが神格化されており、特別待遇はそれこそバルサを退団するまで享受し続けることになるだろうからだ。

 ピケとルイス・スアレスも状況は酷似している。彼らの場合は、ピッチ内外での影響力の強さもあってアンタッチャブルな地位を保持している。

 そんななか、ブスケッツだけが開幕以来、不動のポジションを譲り、先発出場しても途中で交代を命じられる試合が増加。彼にとってはデビューして以来、初めての経験であり、結果的にエルネスト・バルベルデ監督が推し進めている世代交代の格好の標的になっている。

 しかし、である。今シーズン序盤、低空飛行を続けていたバルサはインターナショナルブレークに突入する直前にインテル・ミラノ、セビージャと強豪相手に連勝を飾ったが、内容は攻守ともに褒められたものではなかった。なかでも全体が間延びする課題は相変わらずで、自ずと中盤の選手がカバーするスペースが広大になっている。

 そしてこのチームが抱える戦術的欠陥の最大の被害者と言えるのが、運動量が豊富とは言えないブスケッツであり、逆に若く動けるアルトゥールとフレンキー・デヨングが重用される結果となっているのだ。
 

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