「良心の呵責もない」大ブーイングのなかで芸術的な決勝点を叩き出したネイマール。それでも周囲を納得させるには…【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

結城麻里

2019年09月15日

ボールに触るたびに不満の口笛が鳴り響く

復帰戦のネイマールに、サポーターからは屈辱的なチャントや口笛、ブーイングが飛んだ。 (C) Getty Images

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 世界中が注目したブラジル代表FWネイマールのパリ・サンジェルマン復帰戦は、サポーターのブーイング、罵声、口笛で始まり、最後はそれらをかき消す「天才の一発」でストラスブールを下す結末になった。

 だがそれでも、ネイマールは満場一致の支持を得ることはできなかった。

 今季はまだ公式戦出場のないネイマールの復帰が濃厚となり、試合前のフランス全国紙『L’EQUIPE』は、PSG番ダミアン・ドゥゴール記者の「サイン、何がなくてもひとつだけサイン」と題した社説を掲載。ネイマールとサポーターは和解に向けた何らかのサインを発すべきで、「その最初の一歩はネイマールが踏み出すべき」「その機会に父親にも黙るよう頼めれば、誰もそれを咎めないだろう」と主張。同時にサポーターにも、「彼に手を差し伸べるべきだ」と促した。

 しかし、サポーターの中核集団「コレクティフ・ウルトラ・パリ」(CUP)の方針は、前夜のうちに決まっていた。

「日曜からは彼に無関心になる」が、土曜の試合のボイコットはせず、「もう彼に過ちを犯す権利はなく、贖罪の道も極めて長いのだと示す」よう、メンバーに指示していたのである。

 試合当日、開始直前にネイマールの名が先発メンバーとして紹介されると、スタジアムからはすさまじいブーイングと口笛の嵐が沸き起こった。「ネイマールは売女の息子!」「ネイマールの父親はサロップ(クズ野郎)!」の罵声も飛んだ。試合開始後も、ネイマールがボールに触るたび、不満の口笛が鳴り響く。

 そんななかでも、中継テレビ局『Canal+』の解説を務めたパリOBの元GKミカエル・ランドローは、「口笛の方が多く聞こえますが、実は拍手も多いのです」と懸命に弁護。それに対し中継アナウンサーは、「いまのところ光っているのはケイラー・ナバスのセーブですよ。ビッグなキーパーだ」と受け流し、やんわりネイマール不支持を表明したようだった。

 やがて、カメラがスタンドのエムバペを映し出すと、ランドローもこうコメントした。「(負傷中の)エムバペは、先日の代表戦も今日も、ちゃんと来ていますね。ネイマールが非難されるのは、こういうことをしないせいです」

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