• トップ
  • ニュース一覧
  • 【徳島】J1昇格への鍵を握る「ビルドアップ」の進化。そのバックパスに明確な意図はあるか?

【徳島】J1昇格への鍵を握る「ビルドアップ」の進化。そのバックパスに明確な意図はあるか?

カテゴリ:Jリーグ

柏原敏

2019年08月29日

シーズン序盤戦は「ボールを持って入ればOKみたいな時もあった」

今季は意図的なビルドアップによって、主導権を握るサッカーを展開する徳島。さらなるスタイルの進化を目指す。写真:徳原隆元

画像を見る

 シーズンを折り返し、プレシーズンから力を入れてきた『ビルドアップ』が少しずつ形になってきた。
 
 主題から少し脱線するが、徳島の取材をしながら、ここ数年で最も印象に残っている相手が大分だ。17年の対戦では2勝できたが、4節のアウェー戦(〇1-0)と41節のホーム戦(〇1-0)では別物だった。その間、約8か月。大分のビルドアップは格段に組織力を高めていた。41節での対戦では渡大生(現・広島)と山﨑凌吾(現・湘南)の2トップを軸に十八番のプレッシングから主導権を握ろうとするも、大分のGK高木駿と最終ラインの巧みなボール回しに翻弄された。そして、その積み上げを持って18年に大分は自動昇格を果たすわけだが、主導権を握ろうとするコンセプトを掲げた徳島にとっても参考になったチームのように思う。
 
 そして本題の『ビルドアップ』についてだが、最近のそれは、GKも加わり細かくパスを回しながら最終ラインから押し上げていく流れが“正義”という印象をなんとなく受ける。ただ、答えはそこではないはず。徳島においても後ろからつなぐビルドアップもあれば、ロングボールを軸としたビルドアップも選択肢としてある。相手をスカウティングした上で、どうやってスペースを作り、どこで優位性を作るかどうかの方法としてビルドアップがあり、その上で、徳島は『意図的であること』に注力している。
 
 意図的という観点において、シーズン序盤戦の模索が続いていた頃は「ボールを持っていればOKみたいな状態の時もあって、それではすごく表層的な考え方でしかない」(岩尾憲)と現状を表わした言葉もあった。いわば、その状態は『No』。それとは逆に「相手のプレッシャーを感じてパスが横に出たり、後ろに下がることもあるにはある。ただ、後ろにボールを下げている理由が何なのかということに対して、いまやろうとしていることは従来よりも明確な意図がある」(岩尾)とも言葉にしていた。いわば、その状態は『Yes』。そして、シーズン中盤頃から『Yes』と言える場面が増加。決定機に直結する場面も増え始めた。
【関連記事】
徳島ヴォルティスを団結させた選手間ミーティング。6月の3連勝は偶然ではない
「何をするために徳島に来たか考えろ」内田裕斗を蘇らせた先輩・佐藤晃大から愛のムチ
「水戸でプレーしたい」選手が増加中!? J2リーグ最少予算のクラブは今夏、なぜ実力者を獲得できたのか?
海辺のBBQ後の快勝劇!「奇跡を起こしにいこう」と言った指揮官の下、長崎はJ2終盤戦の台風の目になれるか?
2019年夏・J1&J2移籍動向一覧

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ