シーズン序盤戦は「ボールを持って入ればOKみたいな時もあった」
シーズンを折り返し、プレシーズンから力を入れてきた『ビルドアップ』が少しずつ形になってきた。
主題から少し脱線するが、徳島の取材をしながら、ここ数年で最も印象に残っている相手が大分だ。17年の対戦では2勝できたが、4節のアウェー戦(〇1-0)と41節のホーム戦(〇1-0)では別物だった。その間、約8か月。大分のビルドアップは格段に組織力を高めていた。41節での対戦では渡大生(現・広島)と山﨑凌吾(現・湘南)の2トップを軸に十八番のプレッシングから主導権を握ろうとするも、大分のGK高木駿と最終ラインの巧みなボール回しに翻弄された。そして、その積み上げを持って18年に大分は自動昇格を果たすわけだが、主導権を握ろうとするコンセプトを掲げた徳島にとっても参考になったチームのように思う。
主題から少し脱線するが、徳島の取材をしながら、ここ数年で最も印象に残っている相手が大分だ。17年の対戦では2勝できたが、4節のアウェー戦(〇1-0)と41節のホーム戦(〇1-0)では別物だった。その間、約8か月。大分のビルドアップは格段に組織力を高めていた。41節での対戦では渡大生(現・広島)と山﨑凌吾(現・湘南)の2トップを軸に十八番のプレッシングから主導権を握ろうとするも、大分のGK高木駿と最終ラインの巧みなボール回しに翻弄された。そして、その積み上げを持って18年に大分は自動昇格を果たすわけだが、主導権を握ろうとするコンセプトを掲げた徳島にとっても参考になったチームのように思う。
そして本題の『ビルドアップ』についてだが、最近のそれは、GKも加わり細かくパスを回しながら最終ラインから押し上げていく流れが“正義”という印象をなんとなく受ける。ただ、答えはそこではないはず。徳島においても後ろからつなぐビルドアップもあれば、ロングボールを軸としたビルドアップも選択肢としてある。相手をスカウティングした上で、どうやってスペースを作り、どこで優位性を作るかどうかの方法としてビルドアップがあり、その上で、徳島は『意図的であること』に注力している。
意図的という観点において、シーズン序盤戦の模索が続いていた頃は「ボールを持っていればOKみたいな状態の時もあって、それではすごく表層的な考え方でしかない」(岩尾憲)と現状を表わした言葉もあった。いわば、その状態は『No』。それとは逆に「相手のプレッシャーを感じてパスが横に出たり、後ろに下がることもあるにはある。ただ、後ろにボールを下げている理由が何なのかということに対して、いまやろうとしていることは従来よりも明確な意図がある」(岩尾)とも言葉にしていた。いわば、その状態は『Yes』。そして、シーズン中盤頃から『Yes』と言える場面が増加。決定機に直結する場面も増え始めた。
意図的という観点において、シーズン序盤戦の模索が続いていた頃は「ボールを持っていればOKみたいな状態の時もあって、それではすごく表層的な考え方でしかない」(岩尾憲)と現状を表わした言葉もあった。いわば、その状態は『No』。それとは逆に「相手のプレッシャーを感じてパスが横に出たり、後ろに下がることもあるにはある。ただ、後ろにボールを下げている理由が何なのかということに対して、いまやろうとしていることは従来よりも明確な意図がある」(岩尾)とも言葉にしていた。いわば、その状態は『Yes』。そして、シーズン中盤頃から『Yes』と言える場面が増加。決定機に直結する場面も増え始めた。