燻るセレッソを救うのは柿谷曜一朗。今だからこそ、この天才に注目したい理由

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2019年04月15日

随所で違いを作っていたのが柿谷だった

柿谷のドリブルはやはり一級品。攻め手を欠く今のC大阪にとって、このアタッカーを活かさない手はないだろう。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ7節]C大阪0-1札幌/4月13日/ヤンマースタジアム長居
 
 リーグ7試合を終えて2勝1分4敗で13位。燻るセレッソ大阪を救うのは、やはり伝統の背番号8をつける柿谷曜一朗かもしれない。
 
 C大阪はオフに山口蛍、杉本健勇、山村和也といった主力を放出し、ユン・ジョンファン監督に代わりロティーナ監督を招聘。大きな変革期を迎えた。
 
 新体制となり、戦術も堅守速攻からポゼッションへと舵を切ったが、成績はパッとしない。選手たちが徐々に戦術を理解し始めているとはいえ、体現できているとは言い難い。いまだ生みの苦しみを味わっている状態だ。
 
 試行錯誤を続けるロティーナ監督は、北海道コンサドーレ札幌戦でスタートから4-4-2システムを採用した。しかし守備は安定していた一方で、攻撃では札幌の堅牢なブロックを破る糸口をなかなか見出せなかった。結局、セットプレーからの失点を取り返せず、今季リーグ4敗目を喫するのだ。
 

 柿谷は、「最後のゴール前までの過程は、かなり変わってきているんじゃないかなと思う。質の部分でも、ボールを奪った後に簡単にボールを失うんじゃなくて、後ろからつなごうとしたり、そういうチャレンジが、今は良い形になってきている」と徐々に戦術の浸透を実感しているが、その一方で課題も語っていた。
 
「良い形を作れていても、それをゴールに結びつけられるようにならないと」
 
 この日、目立ったのはソウザのミドルシュートばかりで、ペナルティエリアを切り崩したシーンは数えるほどだった。札幌からすれば、抑えるのに難しい相手ではなかっただろう。
 
 それでも随所で違いを作っていたのが、左サイドハーフに入った柿谷だった。とりわけ12分のプレーは圧巻だ。中盤で奪ったボールを左サイドから持ち運ぶと、ペナルティエリア内で相手ふたりを剥がしてゴールにあと一歩まで迫った。
 
 26分にマテイ・ヨニッチからの鋭いロングフィードを巧みに前方に落とし、そのままドリブルにつなげたボールコントロールも実に素晴らしい。上質なセンスと高度なテクニックが凝縮された、まさに柿谷らしいワンプレーだった。
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