青森山田の和製エムバペが開幕戦で痛感した力の差。途中出場で1得点も終盤に交代...

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2019年04月08日

古澤がゴール後に笑顔を見せなかった理由は?

迫力のあるプレーを見せた一方で、守備や体力面などで課題を残した古澤。ポテンシャルはあるだけに今後の成長に期待が懸かる。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 出場時間は21分。限られた出番で残したインパクトは強烈だった。
 
 4月7日に行なわれたU-18高円宮杯プレミアリーグEASTの開幕戦。昨冬の選手権王者・青森山田は同準優勝の流経大柏を2-0で下した。
 
 いきなり実現したライバル対決。高体連で鎬を削ってきた千葉の名門校とのオープニングマッチは、序盤からそこかしこで激しいバトルの応酬となる。互いにチャンスも少なく、中盤での潰し合う展開になったが、青森山田は決定力の高さを見せて勝ち切った。
 
 今年の青森山田は檀崎竜孔(現・札幌)、三國ケネディエブス(現・福岡)が卒業し、プロ注目の武田英寿(3年)がいるとはいえ、チーム力で昨季に見劣りするのは否めない。黒田剛監督も「今年は昨年ほどタレントがいない」と試合前に話しおり、脇を固める選手たちの成長が大きなポイントになっていた。
 
 そうしたチーム状況において、開幕戦でキラリと光る才能を見せた選手がいる。ガーナ人の父を持ち、184センチの高さと50メートルを6.2秒で走るストライカー・古澤ナベル慈宇(2年)だ。
 
 ベンチスタートとなった古澤に出番が巡ってきたのは、66分。田中翔太(3年)に代わって最前線に配備されると、持ち前のスピードを生かそうと積極的にプレー。裏に抜けた際や相手を背負ってプレーした際の存在感抜群で、才能の片鱗を随所に見せた。
 
 その一方でプレーに安定感がなく、「ナベル!!」「おい、ナベル!!」と何度も叱責されてしまう。もちろん、声の主は黒田監督。開幕戦の緊張も相まって、古澤は空回り。「連続してやれよ!」と指摘を受けた通り、守備では相手にプレスを掛けるも、単発で終わっていた。周りとの連携も今ひとつで、攻撃でも仲間と上手く絡めないまま時間が経過する。
 
 ここで終わらないあたりが持っている証。86分、高い位置でボールを奪った古宿理久(3年)からゴール前でパスを受けると、古澤が魅せる。横に持ち出し、シュートコースを作ると、豪快に右足で蹴り込んだのだ。
 
 プレミアリーグデビューの開幕戦でいきなりゴール。ここまで不甲斐ない出来だっただけに、誰よりも喜ぶはずだった。しかし、古澤は得点後にハイタッチするも、心はここにあらず。むしろ、アシストをした古宿が喜びを爆発させており、誰がゴールを決めたのかを一瞬疑いたくなるほどに浮かない表情を見せていたのである
 
 すると、そのまま古澤は交代。ゴールを奪ったのにも関わらず、途中出場、途中交代の憂き目に遭った。
 
 試合後、古澤に話を聞くと、「途中交代の悔しさもありましたけど、自分のプレーが不甲斐なさ過ぎて……。監督からの叱責は上手く自分のなかで消化していたのですが、どんどんプレーが悪くなっていくと、耐えきれなくなっていって」とゴール後の表情について説明。自身の出来に悔しさがあった故の振る舞いだったのだ。

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