敵将も脱帽。華麗な崩し以上に札幌戦で光った“風間グランパス”の新たな武器

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2019年03月31日

“らしい”4ゴールで快勝

4ゴールで札幌に快勝した名古屋。首位に再浮上した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J15節]名古屋4-0札幌/3月30日/豊田ス 

「こういう会見の場で敗戦したチームの監督は相手の強さを認めないことが多いですが、私は今日のゲームに関しては名古屋が強かったと感じています。今日の名古屋は我々をすべてにおいて上回っていました」

 札幌のペトロヴィッチ監督が完敗を認めたように、この日の名古屋のパフォーマンスは実に見事だった。試合立ち上がりこそ、札幌のハイプレッシャーに苦しんだが、10分頃からは素早いパス回しで敵陣に進攻。

 奪った4ゴールはどれも“風間グランパス”らしい個人の高い技術力と美しい崩しからだった。
 
 まず17分の先制ゴールは素早いカウンターから。中盤の競り合いでボランチのジョアン・シミッチが上手く前方にボールを出すと、長谷川アーリアジャスールがドリブルで持ち上がって4対3の状況を作り出す。そして左サイドの和泉竜司へ展開し、和泉はDFをかわしながら左足で強烈なシュート。GKが弾いたところをガブリエル・シャビエルが冷静に押し込んだ。ボールを奪ってから約10秒の電光石火のアタック。各選手たちの動きの質と技術の高さが光った。

 そして31分と39分には持ち前のパスワークで札幌守備陣を攻略してみせた。まず31分の2ゴール目は今季何度も見せている左サイドの崩しから。吉田豊→和泉→長谷川→和泉とつないで左サイドを破り、和泉が深い位置からグラウンダーのクロス。右SBの宮原和也がこれに突っ込んで相手のオウンゴールを誘発させた。

 また39分にはCBの丸山祐市がスルスルと中央をドリブル突破すると、丸山→ジョー→長谷川→丸山→長谷川とすべてをダイレクトでつないで、最後は長谷川がGKとの1対1制した。

 そして51分のトドメの4点目はG・シャビエルの個人技。ジョーから相手エリア内の右でパスを受けた背番号10は、一度シュートはDFにブロックされたが、すぐさま拾ってGKの股を抜く技ありショットでネットを揺らした。

 これだけ多様なゴールシーンが見られ、それ以外にも華麗なテクニック、美しいパスワークを目にしたのだから、豊田スタジアムに詰めかけた多くのサポーターは満足できたはずだ。風間八宏監督が常々、求めてきたエンターテインメント性に富んだサッカーが、この日のピッチには描かれていた。
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