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【小宮良之の日本サッカー兵法書】 ジダンを追い詰めたのは!? 世界王者クラブを率いる監督の苦労

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2019年01月27日

「金も出すが、口はもっと出す」厄介な存在…

チャンピオンズ・リーグ3連覇を果たした後、ジダンは電撃的に辞任を発表。写真はペレス会長と出席した会見時。 (C) Getty Images

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  監督は、簡単な職業ではない。
 
 周りから押し寄せる重圧は、生半可なものではないだろう。負けが込めば、ファンに罵倒される。精神的に、きついに違いない。
 
 もっとも、それは指揮官としては、大した話ではないだろう。勝負の責任を取る。それは自らに課した使命のはずだ。
 
 しかし他にも、眠りを妨げるような“雑音”が絶えることがない。
 
 サッカーを知らない素人であるにもかかわらず、メンバー選考に口を出してくる厄介なスポンサーがいる。「金も出すが、口はもっと出す」という浅はかな経営者が、起用法や戦術に対し、好きなように無責任な文句を垂れる。
 
 そうした状況で、スタッフのなかには派閥が生まれ、「内憂外患」という有様……。あるいは、一部の有力選手が離反・結託し、監督の決定に反抗する――。
 
 これでは、精神がおかしくなりそうだ。
 
 そこで欧州では、20年近く前から、監督がコーチングスタッフでひとつの「チーム」を組むようになった。監督をボスにして現場を統率し、勝負に挑む、というかたちが一般的になったのである。それまでは、ヘッドコーチが監督の座を狙い、監督としては“寝首をかかれる”危険を感じながらの仕事だった。
 
 こうして、組織としては健全になったが、それでも監督の重圧は変わらない。
 
 今、世界で一番、監督として骨が折れるのが、レアル・マドリーというクラブだろう。
 
「イスコがソラーリ監督批判のツイートに『いいね』!」
 
 先日も、定位置を外れた主力選手のイスコが、サンティアゴ・ソラーリ監督に対して不満をため込んでいる、と煽るような報道が出た。なんでもないことが、亀裂の要素となる。衆人環視もいいところだ。
 
 コパ・デル・レイ(国王杯)直前の紅白戦でソラーリ監督がイスコをレギュラー組に入れながら、当日、先発メンバーから外したことも暴露されている。その試合、マドリーは勝利を収めたが、負けていたら進退問題にまで発展したかもしれない。
 
 監督は、“針のむしろ”に座らされているようなものだ。
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