難敵オマーンを徹底分析!森保ジャパンが警戒すべきポイントは?|アジア杯

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2019年01月13日

ウズベキスタン戦は1-2で敗れたものの、ボール支配率は上回った

オマーンはただ守ってカウンターを仕掛けてくるチームではないようだ。(C)Getty Images

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 オマーンと言うと典型的に引いて守りカウンターを繰り出すチームをイメージされるかもしれないが、2016年に就任したオランダ人監督のピム・ファーベークにより、主に攻撃面において変化しており、初戦のトルクメニスタンとはかなり特徴が異なる。そのため日本に要求される守備的な対応もかなり変わってきそうだ。
 
 ウズベキスタン戦は1-2で敗れたものの、公式スタッツでのボール保持率は60%、シュート数ではウズベキスタンの3倍の18本を記録した。パス成功率は88%で相手陣内でも75%を記録。ウズベキスタンの4倍となる36本のクロスを上げた。
 
 34分にFKから失点し、エクトル・クーペル監督が率いるウズベキスタンがディフェンシブに寄ったことも、そうしたデータに多少影響したかもしれない。しかし、後ろから丁寧にボールをつなぎ、サイドを起点に崩そうとする基本スタイルは立ち上がりから見られた。
 
 フォーメーションは4-2-3-1だが左右のサイドバックがビルドアップに加わりながら、かなり高い位置に上がって起点になる。その時にダブルボランチのひとりはボールサイドに流れて高い位置のサイドバックとセンターバックの間に入り、ビルドアップを助けながら守備のリスク管理をする。それに応じてトップ下のモシン・アル・ハルディが中盤におりてきて、一時的に4-3-3のような形になる。そこから相手陣内に上がるとアル・ハルディが前目に復帰する。
 

 ただし、ビルドアップの段階から中盤で細かくつないで来ることはほとんどない。サイドの組み立てに対して日本がプレスをはめることができれば有利に展開しやすくなるが、注意しないといけないのはそうなると縦に蹴るしかないトルクメニスタンと異なり、センターバックやGKを使って逆サイドに振って来ることだ。
 
 絶対的な守護神のアル・ハブシが大会直前に負傷で辞退したことはオマーンにとって大きな痛手だが、ことビルドアップに関してはセカンドキーパーからレギュラーに昇格したファイズ・アル・ルシェイディは36歳のベテランを凌駕するレベルにあり、左右の足を使い分けるためFWが限定的にプレッシャーをかけにくい。
 
 左右のサイドから高い位置で起点を作れば、3人のアタッカーが多角的なスプリントやドリブルで仕掛ける。ポゼッションからチャンスを作る場合はサイドバックがそのままワイドに張り、4人のアタッカーは中央に集まりやすい。そこは森保ジャパンに共通するが、最終的にサイドからクロスを上げる意識はオマーンのほうが高く、36本というクロス数にも反映されている。
 
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