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【小宮良之の日本サッカー兵法書】 選手に軽んじられる監督、選手に庇われる監督…違いはどこに!?

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2018年12月30日

選手は正しい評価を受けることで発奮する

EURO2008優勝に導き、スペイン代表の黄金時代の幕を開いたアラゴネス。選手の心を掴み、チームを完全に掌握したことで、それまで多くの名将が果たせなかった偉業を成し遂げた。 (C) Getty Images

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 名将の条件とは何か?
 
 斬新なトレーニングで、華やかなプレーを実現できる。例えば、マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラのような監督は、間違いなくそのひとりだろう。場当たり的ではなく、ロジカルなトレーニングを重ねることによって、必然としての結果を出せる。選手はさぞ、やりがいを感じることだろう。
 
 しかし、グアルディオラはいわば、天才の域にある指揮官である。選手時代、ヨハン・クライフの薫陶を受けることで、戦術的にアップデートされ続け、それを選手として実践した。さらに、選手時代後半から指導に目覚め、常にサッカーを戦略的に見ている。
 
「選手時代から。ペップ(グアルディオラ)は監督だった」
 
 バルサの司令塔だったシャビが語っているように、グアルディオラは名将中の名将と言える。誰もが、真似できるものではない。
 
 では名将、というか、「良将」たり得るのは、どのような指揮官だろうか?
 
「あの監督は、自分のことをちゃんと見てくれている」
 
 多くの選手は言う。
 
 選手にとって一番大事なのは、大袈裟に褒められること、ではない。しっかりとプレーを見てもらい、正しい評価を下される。彼らはそれを、心の底から求めている。
 
 良い出来を見せた選手に対し、試合後、監督はそのプレーを適切に称えられるか。良かったプレーに正当な評価を与え、気持ちを込めて励ます。単純だが、それほど大事なことはない。
 
 それは悪いプレーをした後も、実は同様である。厳しく注意を促し、修正すべき箇所を論理的に説明。前向きなアドバイスができるか――。
 
 いずれにせよ、選手は正しい評価を受けることで発奮する。
 
 一方で、監督が選手の力量や貢献を見抜けなかった時、何が起きるか。
 
 まず、選手は監督の言葉を本気で耳に入れなくなる。バカにするまではいかなくても、心のどこかで軽んじるようになる。チームメイト同士で不満を話し合い、不信感は隅々まで伝播する。
 
 結果として、監督は求心力を失う。どんなに適切な指示でも、伝わらなければ意味がない。リーダーシップの欠如……これは悲惨である。
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