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苦悩のバイエルン、ブレーメン戦でのなりふり構わぬ勝利からいかなる変化を遂げるか!? 【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2018年12月07日

コバチの挑戦が終幕を迎えていた可能性も…

4試合ぶりのリーガ勝利となったブレーメン戦後、選手の表情には喜びよりも安堵の色が濃かった。試合内容やなりふり構わぬプレーを批判・嘲笑した者もいるが、常勝王者復活への第一歩が勝点3奪取であることは間違いない。 (C) Getty Images

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 ブンデスリーガ第13節ブレーメン戦の33分、大迫勇也に同点ゴールを許した瞬間、バイエルン監督ニコ・コバチは怒りを露わにして、「なぜクリアしないんだ!」と、強烈なジェスチャーをまじえながらピッチに向かって吠えていた。
 
 またなのか。なぜ、同じようなミスをしてしまうんだ――。
 
 コバチの胸中は、幾つもの「なぜ」で埋め尽くされていたことだろう。
 
 左サイドからマックス・クルゼが右足で入れたクロスに対し、ゴール前でジェローム・ボアテングとマヌエル・ノイアーの意思の疎通が乱れてしまう。どちらも中途半端にボールへアプローチするかたちとなり、そのあいだにうまく入り込んだ大迫が、ヘディングシュートでゴールネットを揺らした。
 
 ホームのブレーメン・ファンが立ち上がって大喜びしているあいだ、バイエルン・ファンは唇を噛んで、不安を抱いていた。
 
 今日もまた、嫌な展開になるのだろうか? あの強かったバイエルンは、どこに行ったのだろう……。
 
 ブレーメン戦まで、バイエルンはブンデスリーガで3試合連続勝ち星なし。ドルトムントに2-3で敗れた試合(11節)は関しては、まだ内容も良かったし、相手は現在首位に立つチームだった点も考慮できる。
 
 だが、フライブルク(10節)、デュッセルドルフ(12節)に引き分けた試合は、どちらも酷かった。特に後者の、3-1とリードを奪いながらも、終盤、あまりにシンプルな縦1本のカウンターから2失点というのは、とてもリーグ6連覇中のクラブの姿とは思えなかった。
 
 観客席で試合を観戦していたウリ・ヘーネス会長は、あまりのショックに顔が硬直していた。試合後には記者に対し、「最初の失点シーンは、コメディ映画のようだった。あれはない」と心情を吐露している。
 
 そして、敵将フリードヘルム・フンケルまでもが、「2失点目のシーンで、ボアテングがオフサイドをアピールして立ち止まったのは、ドラマティックだったとさえ言わざるを得ない」と語っている。
 
 一方でコバチ監督は、「私が心中でどう感じているか、想像できるはずだ。失点シーンをもう一度見た。またしても、個人的なミスから生まれてしまった。世界中のどんな監督でも、防ぐことはできない」 と声を荒げていた。
 
 ドイツ・メディアはこぞって、多くの選手から反コバチの声が上がっていると、騒動を煽る。『Bild(ビルト)』紙は、後任監督候補にアーセン・ヴェンゲルの名前が挙がっていると報じた。
 
 おそらく、チャンピオンズ・リーグのベンフィカ戦、そしてブレーメン戦に敗れることがあったら、コバチのバイエルン挑戦は終幕を迎えていたことだろう。
 
 もっとも、クラブが立て直しのために何もしなかったわけではない。11月27日のベンフィカ戦を前に、ヘーネス会長と代表取締役のカール=ハインツ・ルムメニゲは、コバチ監督の他、ノイアー、トーマス・ミュラー、フランク・リベリ、ロベルト・レバンドフスキと話し合いを行なった。
 
 うまくいかない時に不満が生じるのは当然だ。それをどのように消化し、どのように解決策を見出していくのか。勝手に全てが、暗黙の了解でうまくいくわけではない。
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