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市立船橋、流経大柏にリベンジ果たせず……0-2の敗戦後にエースが残した後輩へのメッセージ

カテゴリ:高校・ユース・その他

小室功

2018年11月19日

3バックの背後のスペースをついてくるのは「想定内」(朝岡監督)だった

流経大柏との決勝は0-2で敗戦。昨年のリベンジは果たせなかった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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「選手たちはよくやってくれた。負けてしまい、もちろん悔しいけれど、今、持っている力を出しきった結果。しっかり受け止めたいと思っている」
 
 市立船橋の朝岡隆蔵監督は、こういって真一文字に口を結んだ。その表情に悔しさがにじみ出ていた。
 
 全国大会への切符をかけた千葉県の決勝は6年連続同カード。前回の代表校、流経大柏とリベンジを胸に挑む市立船橋の争いだ。実力伯仲の両校だけに「どちらが勝ってもおかしくない」というのが試合前の大方の予想だった。
 
 メインスタンドからバックスタンドを見ると、左側が流経大柏、そして右側が市立船橋の応援団によって埋め尽くされていた。前者の横断幕には“百打一音”、後者のそれには“和以征技”の文字が踊る。
 
 両校は現在、高校年代の最高峰プレミアリーグイーストに所属し、県内にとどまらず、全国をリードする存在といっても過言ではない。詰めかけた観客は1万2767人。すでに全国大会出場を決めた他県の強豪校の監督が、この日の決勝に足を運ぶなど、関心の高さをうかがわせた。
 
 いずれにしても千葉県の代表枠はひとつ。それはつまり、どちらか一方は“全国”に出られないことを意味する。「もったいない」という高校サッカーファンの声は少なくないものの、雌雄を決する戦いが11月18日、フクダ電子アリーナで行なわれた。
 
 13時5分、市立船橋のキックオフで始まった。ともに知り尽くしている相手。立ち上がりから長めのボールを使い、3バックの背後のスペースをついてくるのは「想定内」(朝岡監督)だった。FWの西堂久俊も「そこを逆手にとって、こぼれ球を拾って、僕らFW陣で先に点を取ろうと考えていた。いい感じでカウンターにつなげていたし、手応えはあった」と振り返る。
 
 だが、前半14分にCKから失点を喫したことで、「取り返すために倍のエネルギーが必要になった。決勝という舞台で、1点の持つ意味は本当に大きい。相手に戦う元気を与えてしまった」と朝岡監督は唇をかむ。
 
 できれば与えたくなかった先制点。チームとしての一体感や闘争力、守備の粘り強さに長けた流経大付柏が、俄然、勢いづいたのは明らかだ。
 
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