「不良債権の悪童」から「栄光の一員」へ。クロアチア代表FWを変えた恩師とは?

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2018年11月16日

悪態続きでキャリアが暗転しかけたが…。

レビッチはアルゼンチン戦で先制ゴールを挙げるなど、ロシアW杯でクロアチアの準優勝に大きく貢献した。(C)Getty Images

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「コバチはいつも僕を信じてくれた。他の選手に対してよりも手厳しいこともあるけど、プレー次第できちんと褒めてくれるんだ。正直に言うと、最初は彼のことが気に入らなかったんだけどね(苦笑)。でも、色々なことがあったからこそ、今の良い関係を築くことができたと思っているよ」
 
 恩師なくしてアンテ・レビッチの“再生”はありえなかった。誰もが匙を放り投げてきた悪童をいつも気にかけ、辛抱強く大成させた人物こそが、ドイツ仕込みの厳格さを持ち、クロアチア代表の主将や監督も務めたニコ・コバチ(現バイエルン監督)だ。
 
 フィジカルを利した突破を売りにRNKスプリトで台頭したレビッチが、U-21代表監督に就任して間もないコバチと出会ったのは、19歳だった2013年3月のこと。この青年監督が同年10月にA代表監督へ昇格すると、ジョーカーに抜擢された。
 
 13年夏にフィオレンティーナに引き抜かれたレビッチだが、親指の怪我も重なって入団1年目はセリエA出場が4試合のみ。それでもコバチは馴染みのドイツ人医師を紹介するなど手を尽くし、14年ブラジルW杯の登録メンバーに抜擢。しかし、グループリーグ3節のメキシコ戦で相手選手を蹴り飛ばして一発退場……。秘密兵器はベールに包まれたまま終わった。
 
 SNSに「イタリアは世界で最もおバカな国だ」と投稿して顰蹙を買ったレビッチは、W杯後にRBライプツィヒ(当時ドイツ2部)にレンタル移籍する。しかし、ここでもベンチに座った写真とともに「僕の新しい職場」と皮肉な投稿をしてクラブ首脳陣を呆れさせ、わずか半年でフィレンツェに送り返される。
 
 15年9月にコバチが解任されると代表とも疎遠になり、16年1月にローン移籍したヴェローナでも8試合でノーゴール。同年夏、フィオレンティーナで完全に“不良債権”と化していたレビッチに蜘蛛の糸を垂らしたのが、3月からフランクフルトを率いていたコバチだった。
 
「あの移籍は俺にとってまさにキャリアの転機だった。間違いなくコバチのおかげだ」
 
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