「日本はW杯に出るのか?」から「日本はすごいじゃないか!」へ。ロシア現地評が激変!

カテゴリ:国際大会

白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

2018年06月21日

「日本には誰がいる?」と返され言葉に詰まったが……。

下馬評を覆してコロンビアを撃破した。その評価はロシアでも一変した。写真:Getty Images

画像を見る

「日本はワールドカップに出るのか?」

 モスクワ入りして3日目くらいだろうか。ホテルのエレベーターで一緒になった大柄なイングランド人男性にそんなことを言われた。
 
 筆者はサポーターではなく記者であり、応援するためではなく取材するためにロシアに来ている。さらに、子供の頃から日本代表よりもイタリア代表に熱を上げていたようなタイプの人間だ。それでもやっぱり、ムカッとしたものだった。
 
 「日本はグループHだよ」と言うと、ビジネスマンだという彼はなかなかのサッカー通らしく「知ってるよ、冗談さ。でも、コロンビアにはハメス、セネガルにはマネ、ポーランドにはレバンドフスキがいる。日本には誰がいる?」と返された。一瞬、言葉に詰まった。欧州でのネームバリューを考慮して「香川と本田かな」と答えると、今度は「カガワはマンチェスター・ユナイテッド、ホンダはミランにいたな。2人とも今どこにいるんだ? オカザキはレスターだな」ときた。悪気はないのだろうが、またまたイラッとした。
 
 ただ、ヨーロッパ内における日本人選手の評価や知名度、そして日本代表のイメージは、そんなものなのだと改めて痛感させられた。たしかに冷静に考えれば、タレント力でもチームの成熟度でもグループHでもっとも劣る。モスクワ市内で出会ったコロンビア人サポーターには「4年前と同じで絶対に勝つよ」、メディアセンターで会ったポーランド人記者には「悪いがウチがもらうよ」と言われた。
 
 迎えた6月19日のコロンビア戦、ご存知の通り日本は2-1の金星で挙げる。開始3分でカルロス・サンチェスが退場してほとんどの時間帯を数的優位で戦えたし、故障明けで強行出場したハメス・ロドリゲスも偽物じゃないかと思うほどキレがなかったのは事実だが、とにかく下馬評を覆して勝った。
 
 すると、途端に風向きが変わってきた。まず試合後のメディアセンターでは、コロンビア人記者に「おめでとう。日本はよくやったな」と言われ、夜中の便でサランスクを出て何とか辿り着いたモスクワのホテル前ではブラジル人に「日本はすごいじゃないか」と褒められた。
 
【関連記事】
「H組では自分たちのレベルが一番低い」劇的勝利を収めた日、長友佑都が香川と話した“危機感”
「ただ1勝して、1点取っただけ」香川真司がコロンビア戦を切り捨てた理由は?
【コロンビア戦|記事一覧】解説:セルジオ越後、金田喜稔、釜本邦茂、採点&寸評、プレー分析、PHOTOギャラリーetc.
「日本は2位通過」「全体の10番手」世界的データ会社が西野ジャパンに驚きの高評価!
「全セクションで我らの代表チームが上回っている」ポーランド人記者に訊いた日本代表評

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ