0-0でも魅力十分! J1に舞台を移しても「曺貴裁vs風間八宏」はアツかった!

カテゴリ:Jリーグ

竹中玲央奈

2018年03月13日

エキサイティングなスコアレスドロー

昨季から熱い戦いを繰り広げる曺監督(左)と風間監督。今回の対戦はスコアレスドローに終わったが、内容は魅力に溢れていた。写真:徳原隆元

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 エキサイティングなゴールシーンが数多く生まれるに越したことはないし、観る者はそれを望んでいるのだから、ネットを揺らす回数が多ければ多いほど最高だ。では、スコアレスドローの試合が面白くないかと言われると、決してそうではない。矛盾しているようだが、これは真理だと感じている。
 
「結果だけ見ると0−0で。ゴールのない試合はとかく退屈だと言われますけれど、今日の試合はちょっと違ったんじゃないかなと自分では思っています」(曺貴裁監督)
 
 昨年の10月、J1昇格目前の湘南はアウェーの名古屋に乗り込んだのだが、同じくJ1復帰を狙うライバルを相手に2-3の敗戦を喫した。手法は異なるものの互いにアグレッシブなサッカーを志向する湘南・曺貴裁監督と名古屋・風間八宏監督は、J2時代から非常に見応えのあるゲームを披露してきたが、今回も昨シーズンまでの2試合に違わず、互いにゴールを割れない中でも好勝負を演じた。
 
「湘南は前から来るというのは分かっていたんですけど、長いボールが多くなりすぎて、ジョーのところにも収まらずに苦しい展開になったのかなと。もう少し、僕や(和泉)竜司のところで近い位置でやれてしっかりボールを動かせればチャンスを作れたし、主導権を握ることができた。ちょっと一人ひとりの距離が遠かった」
 
 長谷川アーリアジャスールの体調不良により出番が回ってきた八反田康平はこう振り返ったが、名古屋は前半、思うような攻撃ができなかった。湘南が決定機を作れたかといえばそうではなく、どちらのペースとも言い難い状況でもあったが、名古屋の攻撃を“抑える”という点では湘南の出来は素晴らしかった。大野が高いラインを保ってギャップを縮めてガブリエル・シャビエルに自由を与えず、この助っ人アタッカーにボールが入れば激しく当たる。1トップで強さと上手さを兼ね揃えるジョーに対してはアンドレ・バイアが徹底的に潰す。加えて出しどころにふたをした守備もハマった。
 
「相手の勢いそのままにやられるというか。もう少し僕とかハチくん(八反田)もそうですけど、真ん中で溜めるというか、そこでの顔出しがもうちょっとあったほうが良かったかなと」
 開幕からの2試合で強烈なインパクトを残した和泉竜司の言葉だが、この試合は最も良さを出せずに途中交代に終わった。彼に仕事をさせなかった湘南の組織された守備は称えられて然るべきである。
 
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