【東京V】元日本代表ボランチ、橋本英郎が描き出す「J2リーグ最新勢力図」

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年05月08日

1位から11位までの差は6ポイント。

横浜FC戦で6試合ぶりの先発を飾った橋本。名バランサーとしての本領を発揮した。(C)SOCCER DIGEST

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[J2リーグ12節]東京V 1-1 横浜FC/5月7日/味スタ
 
 見どころ満載の好勝負だった。
 
 J2リーグの上位対決。4位・東京ヴェルディが本拠地に首位・横浜FCを迎えた一戦だ。
 【東京V vs 横浜FC PHOTO】白熱の上位対決は痛み分けのドロー

 序盤からペースを掴んだのは東京Vだった。CFドウグラス・ヴィエイラが前節に脳しんとうを起こして欠場し、得点源のアラン・ピニェイロも筋肉に張りがあったため大事を取ってベンチスタート。今季初の純国産メンバーで先発を構成したのは、まさにミゲル・アンヘル・ロティーナ監督にとっては苦肉の策だった。

 ところが、これがことのほかハマった。機動性能が高く、果敢なフォアチェックで横浜FCのパスワークを寸断したのだ。開始7分には直接FKのこぼれ球をCF起用に発奮した高木大輔がねじ込んで先制と、願ってもない時間帯にリードを奪う。
 
 だが、3連勝中と波に乗る首位チームも負けていない。30分、ワンチャンスをモノにし、同じくリスタートから同点に追いつく。好調イバが頭ですらした球がポストに当たり、それを佐藤謙介が難なく蹴り込んだのだ。余勢を駆ってグッとラインを押し上げた横浜FCは、みるみるうちに東京Vのボール回しを自陣内に限定。見事に修正して見せた。
 
 後半も目まぐるしく攻守が入れ替わる白熱の展開を見せ、両チームとも、組織としての連動性の高さを示した。より多くの決定機を迎えた東京Vが勝ち切れなかった印象が若干あるものの、ドロー決着は妥当な結果だろう。
 
 正直言ってガチガチのソリッドな守り合いを予想していただけに、両雄がアグレッシブな撃ち合いを演じたのは意外だったし、観ていて痛快だった。まったくもって、今季のJ2は読めない。
 
 この日、J2の上位4チームはいずれも1ポイントの確保にとどまった。順位は、横浜FCと湘南ベルマーレが勝点24で並び、得失点差で前者が首位。2ポイント差で名古屋グランパスと東京Vが追い、勝点を21に伸ばしたアビスパ福岡が5位に浮上してきた。1位から11位・愛媛FCまでの差はなんと6ポイント。12節を終えての数字とは思えない、大混戦だ。
 
 試合後、東京Vの元日本代表MF、橋本英郎に話を聞いた。いったい今季のJ2にはどのような傾向があり、いかなる力関係、勢力図に落ち着きそうなのか。歯に衣着せぬ目利きのひとが、がっつりと持論を展開してくれた。
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