[CL準決勝・第1レグ]モナコ 0-2 ユベントス/5月3日/ルイⅡ世
相変わらずの安定感で、爆発的な攻撃力を持つモナコを封じたユベントスのGKジャンルイジ・ブッフォン。幾つか好守も見せ、敵地での先勝に大きな貢献を果たした。
この試合、39歳の伝説的守護神にとってはCLでの100戦目であり、イタリア人でこの大台に達したのは、ミランのレジェンド、パオロ・マルディーニ(139試合)だけという。(『ガゼッタ・デッロ・スポルト』より)
また、ユベントスはグループステージ第5節で開始9分にセビージャにゴールを許して以降、今回のモナコ戦まで失点を喫していない。チームとしての無失点記録は621分だが、ブッフォンは6節ディナモ・ザグレブ戦で欠場したため、彼自身の記録は531分となっている。
これはイェンス・レーマン(853分)、ジダ(623分)に次ぐ3位の記録であり、2位浮上の可能性は十分にある。
このような偉大な記録を作り、堅守ユベントスの象徴として、DF陣をまとめるだけでなく、今なお衰えることのない俊敏性で決定的なピンチを防いで勝利に貢献し続けているブッフォン。もしユベントスがCLを制すれば、バロンドールの受賞者候補に挙がるだろう。
しかし、彼はモナコ戦の後、「バロンドールへのこだわりはない」と語っている。
「チームメイトたちと助け合いながらプレーすることに全ての力を注いでいるし、ユベントスというチームでプレーし、多くの人々の愛情や情熱を感じられているだけで十分に満足だ」
ユベントスは敵地で2点を奪い、CLでは今シーズン9度目となるクリーンシートを達成したことで、2シーズンぶりのファイナリストに向けて大きく前進した。ブッフォンにとっては、決勝で屈した2002-03、2014-15シーズンの雪辱のチャンスが到来しようとしている。
ユベントスとの契約を2018年夏まで残している彼だが、今回が最後のチャンスであると覚悟しているようだ。
「(欧州制覇のために)残された時間を有効に使い、さらなる進歩を遂げなければならない」
試合後、自分の年齢の半分にも満たない、ビッグクラブが熱い視線を注ぐモナコの新鋭、キリアン・エムバペ(18歳)とユニホームを交換したブッフォン。それは、「彼への尊敬の表われ」からだった。
「誰かに残念がられながらプレーを止めるのが理想」と語った、カルチョの生ける伝説。悲願の欧州制覇に向け、残すは2試合。チームの三冠(スクデット、コッパ・イタリア、CL)への期待も含め、今後のブッフォンのプレーにはさらなる注目が集まりそうだ。