ジレンマを抱えながらも挑戦を続ける宇佐美…2戦連続のフル出場なるか!?

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2017年02月25日

最初のチャンスを作った一方で、失点の原因にもなった前節。

手応えを掴む一方で、悔いも残した前節レバークーゼン戦。これらを宇佐美が、いかに今後の戦いに活かしていくかが注目される。 (C) Getty Images

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 アウクスブルクの宇佐美貴史が前節のレバークーゼン戦で、今シーズン初となるフル出場を果たした。
 
 攻撃的な左サイドの位置で起用されると、早速開始6分にこの試合最初のチャンスを作り出す。左サイドでボールを受けた、ドリブルで相手DF2人を突破して持ち込み、右サイドを攻め上がってきたゲオルク・タイグルへパス。シュートは枠を外れたが、幸先の良い出足だった。
 
 その他にも、パスがなかなか繋がらないチームのなかで、仕掛けのドリブルを見せたり、正確なパスで起点になったりと奮闘していた。
 
 だが、試合には負けた(1-3)。しかも最初の失点は、宇佐美のちょっとしたミスがきっかけになってしまった。
 
 29分、ハーフウェーライン付近の左サイドでパスを受けるが、ファーストタッチのコントロールが少し乱れるところを、その隙を見逃さなかった相手左SBのベンヤミン・ヘンリッヒスに一気に距離を詰められた。
 
 宇佐美は縦にパスを出そうとしたが、それを跳ね返されると、そこから一気にカウンターを食らうことに。右サイドに流れたカイ・ハフェルツの低いクロスからゴール前でカリム・ベララビの右足ダイレクトシュートを浴び、ブンデスリーガ通算5万点目となるメモリアルゴールを許した。
 
 試合後、宇佐美は落ち着いた様子で、そのシーンを振り返った。
 
「ボール取られて失点になった。ひとつ取られて失点に繋がるその怖さ……。そこを失ってはいけなかった」
 
 最近のアウクスブルクは、失点数が多い。相手に先制を許したのは、このレバークーゼン戦を含めて5試合連続。そして、ここ5試合で10失点を記録している。ディルク・シュスター前監督の下では、14試合でわずか16失点だった。
 
 現監督のマヌエル・バウムは「我々は少しリスクを冒してプレーしているが、だからといって失点が増えて良いわけではない。守備にはもっとしっかり取り組んでいかないと。今は単純なミスが多すぎる」と指摘している。
 
 チームとして攻撃面でも課題は少なくなく、現在はCFラウール・ボバディージャのキープ力頼みになっている感が否めない。
 
 今、アウクスブルクが抱えるサイドの攻撃的な選手は、ボールを足元でもらってから仕掛けるタイプばかり。だが、選手層に限りのあるこのチームでは、時間をかけて攻撃するだけの戦力があるわけではない。
 
 これまでも、縦への速い攻撃が生命線だった。今はシャルケで指揮を執るマルクス・ヴァインツィールが監督を務めていた時代には、スペースに飛び込んでいくプレーを得意とする選手が重用された。
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